データベース監査ツール「PISO」が富士通のSymfowareをサポート大企業に強いSymfowareをサポートした点は大きい〜石井氏

» 2007年12月18日 00時00分 公開
[大津心,@IT]

 インサイトテクノロジーは12月18日、内部統制のIT全般統制で必要だといわれているデータベース監査を強化するツール「PISO」において、富士通のデータベース「Symfoware Server」対応版である「PISO Version 3.2」の出荷を開始すると発表した。

 PISOはデータベースのメモリからログを取得し、管理サーバに保存することでデータベース監査に対応するソフトウェア。内部統制におけるIT全般統制の監査で重要な役割を担うという。価格は460万円から。

 データベースを監査・監視するツールには、主にアプリケーションサーバとデータベースサーバの間のネットワークを監視する「ネットワーク型」、データベースが標準で備えるAudit機能を利用した「Audit型」、データベースのメモリから直接ログを取得する「DMA(Direct Memory Access)型」の3種類が存在する。

石井氏写真 インサイトテクノロジー 代表取締役社長 石井洋一氏

 ネットワーク型の場合、「データの質が悪い」「ログが肥大化しやすい」「データが暗号化されていると利用できない」などのデメリットがある。また、Audit型はデータベースの機能を利用するため、どうしても負荷が増えてしまう欠点がある。PISOではDMA型を採用。その理由について、インサイトテクノロジー 代表取締役社長 石井洋一氏によると、「DMAはこれらのデメリットを解消する手法だ。データベースのメモリから直接ログを取得するためサーバのCPUリソースをほとんど利用しないので、パフォーマンス負荷は最小限に抑えられる」と説明した。

 PISOはこれまでOracle対応版やSQL Server対応版をリリースしてきたが、「日本の大企業の場合、富士通のSymfoware Serverを利用しているケースも多い。大企業に限っていえば、1割以上のシェアがある。すでにOracle版を使っていた大企業から『Symfoware Server版も出してほしい』という強いニーズに対応するために開発した」(石井氏)といった経緯がある。Symfoware Server版では、仕様やメモリtoメモリで転送する仕組み以外の部分は富士通が開発。1年間で開発を終了させた。

 石井氏は、「内部統制対応において、現在は業務処理統制に関する部分に注力している企業が多いが、2008年〜2009年にはIT全般統制への投資が増えると予測されている。DB監視ツールは、IT全般統制において重要な役割を担う製品なので期待できる。2008年にはSymfoware Server対応版だけで30社への導入を目指したい」とコメントした。

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