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» 2009年12月01日 00時00分 公開

情報システム用語事典:OEM(おーいーえむ)

original equipment manufacturing / 相手先ブランドによる生産

[@IT情報マネジメント編集部,@IT]

 他社ブランドで販売される製品を開発・製造すること。このように製造者ではなく販売者のブランドで市場に提供される製品を「OEM製品」「OEM品」などという。

 製品の供給を受ける企業(販売側)にとっては、自社で生産設備を用意したり技術開発・製品開発したりすることなく、必要な商品を相対的に安価に調達して自社の顧客に提供できる点がメリットとなる。開発・製造を受託する企業にとっては、OEM取り引きが売れ残りリスクのない全数引き取りビジネスであり、一定の生産量を確保することで生産設備の有効活用、資材・部品の大量調達などによる規模の経済性によって生産コストを削減できる点などがメリットとなる。

 委託生産/EMSや共同開発との違いは、製品が供給元が設計・開発したオリジナルだという点である。ただし、実際にはあまり厳密に使い分けられているわけではない。

 語源はIBM用語の“original equipment manufacturer”だとされる。これは同社の大型機を中心にしたシステムの一部に他社製の装置(equipment)が用いられていたときにその製造元を指したもので、「(IBM製ではない装置の)正規メーカー」程度の意味と思われる。

 その後、OEMという用語はさまざまな業界で用いられるようになる中で必ずしも“装置”に限らず、相手先ブランドで販売するために完成品を製造するビジネスにも適用されるようなった。その分野は、電子機器や家電、自動車などの工業製品から食品、医薬品、化粧品、衣料品などと幅広い。パソコン完成品にプリインストールしてセット販売されるWindows OSは、製造者であるマイクロソフトのブランドを外しているわけではないが「OEM版」と呼ばれる。

 日本ではOEMを“original equipment manufacturing”=製造することと解するのが一般的で、これを行う製造事業者を「OEMメーカー」などと呼ぶこともあるが、英語圏のOEMは“original equipment manufacturer”=製造事業者をいう。ただし、英語では上述のOEM供給を受けて製品の製造・供給を行う事業者を指すこともある。すなわち、[A社]が製造した製品を[B社]が自社の商標をつけて顧客に供給するという場合、語源に忠実な意味ではA社がOEMだが、しばしばB社を指してOEMということがあり、混乱した状態にあるという。

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