market share / 市場占有率 / 市場占拠率
任意の市場に投入された競合関係にある複数の商品が、その市場の有効需要をどの程度ずつ分け合っているかを表す比率のこと。一定の範囲(商品カテゴリや地域)において、その商品がどれくらい売れているかを示す。
マーケットシェアは注目する商品アイテムに関する期間内の実績値を、市場の大きさを表す値で除して算出する(通例は百分率で表現する)。市場の大きさは、何を競合商品とするか、地理的範囲をどの程度に設定するかなどによって大きく異なる。また、市場の大きさはその有効需要に依存するが、需要を直接計測するのは技術的な困難を伴うため、一般に販売サイドの実績総計値を用いる。測定基準としては販売数量・出荷数量・売上高・出荷額が使われることが多い。小売業では、ある地域(商圏)の総人口に対する自社の顧客数の比率(商圏シェア)をマーケットシェアとすることもある。
企業経営やマーケティングなどでは商品の優位性や販売実績をみるための指標として頻繁に用いられる。このほか、独占禁止政策を実施する際にも市場支配率を示す指標として参照される。
▼『ゼロサム社会の経営戦略――マーケット・シェア編』 田岡信夫=著/山手書房/1983年6月
▼『実践 市場シェアアップ戦略――SMS(戦略的マーケティング・システム)の方法』 塩入肇=著/日本能率協会/1991年2月
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