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» 2010年05月21日 00時00分 公開

日本オラクル、DWHアプライアンス製品の説明会を実施:業務アプリを劇的に高速化、迅速な意思決定を支援

[内野宏信,@IT]

 日本オラクルは5月21日、データウェアハウス・アプライアンス製品「Oracle Exadata Version 2」の説明会を行った。データウェアハウス機能と高速なオンライントランザクション処理(OLTP)機能を併せ持ち、大量データのタイムリーな分析・活用が求められるSCM、CRM、会計分野などで優れた効果を発揮するという。

高速・大量データ処理が必要なSCM、CRM分野にも最適

 「Oracle Exadata Version 2」は、同社が2009年11月に発表したアプライアンス製品。インテルの「Xeon(Nehalem)」プロセッサや、サン・マイクロシステムズの「FlashFire」などのハードウェアに、オラクルの主要ソフトウェア製品である「Oracle Database 11g Release 2」および「Oracle Exadata Storage Server Software Release 11.2」などを組み合わせている。

 特徴は、ストレージサーバ側のCPUを活用してクエリの一部をストレージ側で実行すること。これにより、データが大量にあっても、必要なデータのみを処理する仕組みとしており、データ転送量を10分の1程度まで抑えることができる。また、2009年4月に同社が買収した米サン・マイクロシステムズの「Sun FlashFire」技術を採用し、ハードディスクに対するランダムなI/O処理のボトルネック問題を解消。他社製品も含めた業務アプリケーションのI/Oレスポンスを10倍高速化するほか、使用ディスク数も10分の1に削減できる。

写真 Oracle Exadata Version 2を組み合わせることで、アプリケーションの処理速度を高速化。例えばERPパッケージなら、以上のような効果が期待できるという。

 こうした特徴から、「グローバルPSI(調達、製品、販売、在庫)管理が必要なSCM、きめ細かな顧客情報の分析・活用が求められるCRM分野など、大量データの高速処理が求められる各分野において優れた効果を発揮する」という。

 例えば製造業の場合、調達、製造、輸送、販売というサプライチェーンのプロセスに沿ってモノが流れる一方で、店舗からは販売・在庫情報を、物流拠点からは拠点在庫情報などを収集する。それらを元に次の調達、生産、販売、在庫計画などを立案することで不良在庫を削減し、無駄のないサプライチェーン運用を目指すが、市場の動きが早い近年、この調達から販売までの1サイクルがますます短期化している。

 だが現実には、販売管理、在庫管理システムなど、各種システムのデータ連携をバッチ処理に頼っているケースが多く、リアルタイムでの情報連携が実現できていないケースが多い。結果、各拠点から収集する販売情報、在庫情報などと“実態”のズレが意思決定の遅れやミスを招き、適切な生産計画が立てられないために余剰在庫がサプライチェーンに滞留、余分な物流/保管コストがかかるといった問題が後を絶たない。

 Oracle Exadata Version 2はこうしたケースに向いており、各種既存システムに組み合わせることで、グローバルPSIの日次処理化や在庫情報のリアルタイム化、MRP(資材所要量計画)の高速化に貢献。各種データの鮮度、分析精度を高め、SCMの成功に貢献するという。

2009年11月の国内発表以来、導入企業が着実に増加

 一方、CRM分野でも、各店舗での「販売情報」や「顧客1人1人の販売履歴」など、さまざまな顧客情報を収集する必要がある。加えて、店舗、Web、メール、電話といったように顧客対応窓口がマルチチャネル化している昨今、複数のチャネルから情報を集め、一元的に管理、分析しなければならない。こうしたケースでも、本製品をデータ収集・分析の基盤とすることで、「例えばWebやメールにおけるリコメンド情報の精度が向上する」など、顧客1人1人との継続的な関係構築に寄与するという。

写真 日本オラクル システム事業統括本部 データベース製品ビジネス推進本部 シニアマネジャーの安池俊博氏

 日本オラクル システム事業統括本部 の安池俊博氏は、「ビジネスのスピードが増している現在、大量データの高速処理、リアルタイムなデータ連携、リアルタイム性のあるデータウェアハウス/BI機能の実現といった要件が求められている。これらを実現する本製品は、SCMやCRM分野のほかにも、例えばグループ全体で連結大福帳を構築して意思決定を確実化するなど、業種を問わず、幅広い活用シーンが考えられる」と解説した。

 実際、こうした特徴が支持され、2009年11月の日本での発表以来、ジュピターテレコム、ファーストリテイリング、ベネッセコーポレーションなど、導入企業は着実に増え続けている。同社では、今後も具体的な活用パターンの紹介を通じて、さらなる販売拡大を狙う構えだ。

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