連載
» 2011年12月16日 12時10分 公開

業務効率化ツール最新トレンド(1):ビジネスの生産性をアップ! 新しい電子会議のカタチ (2/2)

[五味明子,@IT]
前のページへ 1|2       

手書きとデジタルを融合させたあたらしい会議のカタチ

 SBID 8070iは、同社が開発した「DviT(Digital Vision Touch)」を搭載している。これはボードに書き込まれた文字や図形、矢印などをオブジェクトとして認識する機能で、複数のユーザーが同じコンテンツに同時に書き込みをしたり、削除したりすることを可能にするという。また、Windows 7のマルチタッチジェスチャー機能をサポートしており、オブジェクトのフリック(指で弾く)や、パン(2本の指で拡大)、トス(投げる)も行える。

 操作は基本的にタッチが中心だ。以前はユーザーが画面に触れると反応する感圧式のディスプレイが採用されていたが、SBID 8070iはボードの四隅に取り付けられたWebカメラが人間の動きをセンシングしている。ビデオや音声も、このWebカメラを使って記録、配信される。書き込みは専用のペンが用意されており(指でも書き込める)、手書き文字を高い精度で認識する。これは「SMARTink」という手書き文字を認識するアルゴリズムにより実現している。

 実際にデモを見せてもらったのだが、非常にスムーズな、流れるような操作感が特徴的だ。この手の製品にありがちな、「タッチを認識するのが遅くてイライラする」ようなことはまったくない。逆に「感度が良すぎて、袖がわずかにかすっただけでも反応することもしばしばある」(木戸氏)という。

 SBID 8070iは「会議を生産的な場に変える」ことを強く意識して開発されている。ビジネスの生産性を上げるには会議は欠かせない。だが、口頭ベースや手書きでは効率を高めることは難しい。「スマートボードを使えば、従来の会議のスタイルを残しながら、データを提示/共有、議事録のデジタル記録などを行うことができる」と、木戸氏はスマートボード導入のメリットを強調する。

ALT 図1 複数のユーザーが同じコンテンツに同時に書き込みをしたり、削除したりすることを可能にする

 イメージとしては、スマートボードが会議の場の中心にあり、参加者が次々と書き込みや資料の提示を行い、それらの流れをデジタル化して保存、参加者で情報を共有していく、という感じだろうか。

ALT 図2 Windows 7のマルチタッチジェスチャー機能をサポートしており、オブジェクトのフリック(指で弾く)や、パン(2本の指で拡大)、トス(投げる)も行える

 オプションとして用意されているWebカンファレンス用ソフトウェア「SMART Bridgit」や、会議管理とマルチタッチの機能を強化する「SMART Meeting Pro」を併せて利用することで、遠隔地にいるユーザーとのインタラクティブなリモート会議も可能だ。会議のための出張を大幅に減らし、コスト削減につなげることもできる。

 従来のビデオ会議システムでは、リアルな会議に近い臨場感は得られやすいものの、資料の共有が問題になりがちだった。また、Web会議システムではデータの共有はできても、自席で行われることが多いので、会議に集中できないというケースが頻発する。その点、本製品の場合、リアルな会議の感覚はそのままで、デジタル化できる部分を可能な限りデジタル化し、効率と生産性を高めている点が特徴と言えるだろう。

マイクロソフトとの連携強化

ALT 日本マイクロソフト クラウド&ソリューションビジネス統括本部 マイクロソフトテクノロジーセンター ビジネスデベロップメントマネージャー

日下部厚樹氏

 日本スマートテクノロジーズと日本マイクロソフトは、「今後、Microsoft ExcelやWord、PowerPoint、Lyncなど、マイクロソフトのビジネスソリューションと、スマートボードの連携強化を積極的に行っていく」としている。

 例えば、Excelデータをスマートボード上に表示させ、そこに手書きで新たに書き込むこともできるそうだ。変更されたコンテンツは自由なフォーマットで保存できる。また、Windowsアプリケーションをスマートボードで動かすことも可能だという。

 日本マイクロソフト クラウド&ソリューションビジネス統括本部 マイクロソフトテクノロジーセンター ビジネスデベロップメントマネージャーの日下部厚樹氏は、「エンタープライズのお客様は最近、コンシューマ向けのデバイス、特にタッチやジェスチャーなどをUIに取り込んだ機器への関心が高く、これらをビジネスに生かすことを積極的に検討する傾向にある。教育分野での実績が豊富なスマートボードを電子会議の基盤として使うスタイルは、お客様のニーズにも適合しやすいのではないか」と、スマートボードを評価する。

 すでに理研など日本企業での採用事例もいくつか発表されている。「チームが共通のゴールに向かって働くことを支援したい」と木戸氏。スマートボードが生み出す“新しい会議のカタチ”がこれから増えていくことに期待したい。

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ