
企業間取引において、受発注や請求、出荷といったビジネス文書のやり取りは不可欠ですが、いまだにFAXや電話、メールといった手作業による処理が多く残っているシーンも多く見られます。これらの作業は入力ミスや処理遅延、そして人件費の増大という課題を常に抱えており、早期の対応・対策が望まれます。
こうした情報のやりとりにおける課題をデジタル化やAIで効果的に解決するITツールが「EDIシステム」です。
本記事では、実際にシステムを導入・利用しているユーザーの評価に基づき、ユーザー評価・満足度の高いEDIシステム製品をランキング形式でご紹介。併せて、EDIシステム導入がもたらすメリット、そして自社に最適な製品を選定するためのチェックポイントを解説します。ツールの特徴を理解し、自社のビジネスを大きく前進させるシステム選定計画の一助としてください。
※本ランキングと製品満足度は
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機能比較で探す!「EDIシステム」おすすめ製品一覧
EDI(電子データ交換)とは?
EDI(Electronic Data Interchange:電子データ交換)とは、異なる企業間で商取引に関する各種情報(受発注データ、請求書、支払通知など)を、通信回線を通じてコンピュータ間で交換するための仕組みです。これらのデータは、あらかじめ定められた標準的な電子フォーマットに変換されてやり取りされます。
EDIを導入することで、紙の書類や手作業によるデータ入力を排除し、取引プロセス全体を自動化できます。このことは業務効率化だけでなく、データの正確性向上、商取引のリードタイム短縮、そしてサプライチェーン全体の最適化に直結する重要な取り組みとなります。
詳細はこの1ページで解決!「EDIシステム」の主な機能、メリット・デメリット、製品選定のポイントを分かりやすく解説

こちらもぜひ一緒に!Web-EDIとは? EDIとの違い、特徴と導入後のメリット/デメリットを解説
「EDIシステム」製品満足度ランキング【2025年9月版】
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TS-BASE 受発注 主機能:受発注システム
詳細と利用者の口コミを見るFAXや電話、メールに頼りがちだった「受発注業務のデジタル化」に特化し、複数の取引先からの注文データをクラウドで一元管理するクラウド型サービス。発注側・受注側双方の入力や集計の作業負荷を軽減し、業務効率向上に貢献。
Biware EDI Station 2
詳細と利用者の口コミを見る多様な通信プロトコル(レガシーからインターネット系まで)やデータフォーマットに対応し、企業間取引のデータ連携を確実に実現するEDIソフトウェアパッケージ。セキュリティを確保しながら、安定した取引環境の構築を支援。
ACMS WebFramer
詳細と利用者の口コミを見るブラウザベースのWeb-EDI環境を迅速かつ柔軟に構築できるパッケージ。取引先ごとに異なるEDI要件や画面設計に対応できる自由度の高さを持ち、サプライチェーン全体のデジタル化に寄与。
(4) EDI/EAIデータ変換ソフト Biware EasyExchange
詳細と利用者の口コミを見るEDIやEAIにおいて、社内システムと社外の取引先間で必要となる、異なるデータフォーマット間の変換処理に特化したソフトウェア。手作業でのデータ加工を排除し、正確なデータ連携と業務の迅速化を実現
(5) EOS名人.NET
詳細と利用者の口コミを見る流通業界の標準規格である流通BMSに対応したWeb-EDIシステム。発注、出荷、受領などの業務データの効率的な交換が可能。中小規模の取引先にも導入しやすい工夫とともに、流通取引の円滑化も含めた支援が可能。
このほかにもおすすめの製品があります。搭載機能や特徴、評価/口コミ数などで絞り込み/並べかえができる「おすすめEDIシステム一覧&検索&比較コーナー」をぜひお試しください。またITセレクトでは、IT製品・サービス選定に詳しい専門スタッフに聞ける「ITセレクトのコンシェルジュ相談サービス(無料)」も用意しています。こちらもぜひご活用ください!
併せてチェック!EDIの標準フォーマットとプロトコル
EDIシステム導入のメリット
EDIシステムを導入することで、企業は従来の商取引プロセスから脱却し、以下のような具体的なメリットを享受できます。
- 業務処理の自動化と効率化、コスト削減を実現する
- データ精度が向上する
- 商取引のリードタイムを短縮できる
業務処理の自動化と効率化
EDIシステムは、これまで人が行っていた受発注データの入力、伝票作成、FAX送信といった一連の手作業をシステムが自動で処理します。これにより、従業員は定型業務から解放され、より戦略的で付加価値の高い業務に集中できるようになります。
特に、取引量の多い企業ほど大幅な業務効率の向上が見込めます。
データ精度の向上とコスト削減
手作業によるデータ入力が不要になるため、入力ミスや転記ミスといったヒューマンエラーを根本的に排除できます。データの正確性が高まることで、誤出荷や誤請求といったトラブルが減少し、その対応にかかるコストを削減できます。
また、紙の伝票、印刷代、郵送費といった事務処理コストも同時に削減できます。
商取引のリードタイム短縮
注文からデータ処理、出荷指示までの時間が大幅に短縮されます。これにより、商取引全体のサイクルが加速し、在庫の最適化や欠品機会の損失防止に貢献します。
迅速な取引が可能になることは、顧客満足度の向上や、市場の変化への柔軟な対応力にもつながります。
成功へつなぐEDIシステム選定のチェックリスト
EDIシステムを導入する際は、以下のチェックポイントを参考に、自社の取引要件と将来の拡張性を見据えた製品を選びましょう。
- 対応プロトコルとデータ形式の汎用性
- 既存の基幹システムとの連携性
- 取引先の導入負担とサポート体制
対応プロトコルとデータ形式の汎用性
EDIシステムは、取引先が利用するさまざまな通信手段(例:JCA手順、全銀協手順、Web-EDI、EDIINT AS2など)やデータ形式(例:流通BMS、標準EDIフォーマット、独自フォーマット)に対応できるかを確認することが重要です。特に取引先が多い場合、汎用性が低いと、そのEDIシステムを使えない取引先が残り、業務効率化が進まないリスクがあります。
既存の基幹システムとの連携性
EDIシステムが処理した取引データ(受発注や請求)は、社内の販売管理システム、在庫管理システム(WMS)、会計システムといった基幹システムと連携する必要があります。データ連携がスムーズに行えるか、またはAPIやデータ変換ツールが用意されているかを確認し、社内プロセスの自動化を最大限に引き出せるかが選定の鍵となります。
取引先の導入負担とサポート体制
自社がシステムを導入しても、取引先がスムーズに利用できなければ効果は半減します。特に中小の取引先が多い場合、複雑な専用クライアントソフトではなく、Webブラウザのみで利用できるWeb-EDI形式が適している場合があります。取引先への導入サポート体制や、操作マニュアルの提供が充実しているかも重要なチェックポイントです。
おすすめSaaS導入前に考慮しておくべき3つの基本ポイント
EDIシステム人気ランキングのまとめと今後の計画ポイント
EDIシステムは単なるITツールではなく、企業間の取引を円滑にし、サプライチェーン全体の効率と透明性を高める、とても重要なインフラと位置付けられます。
今回ランクインした製品は、それぞれ得意とする機能や業務、対象とする業界別に特徴があり、多くの導入社/実務担当者によって評価されていることも分かる有効な選定指標となるでしょう。それに加えて、システム選びに最も重要なのはやはり「主要な取引先が求める規格やプロトコルに正しく対応できるか」の点となります。
これに向けて、まずは主要な取引先との間で利用されているEDI規格や通信方式を整理するとよいでしょう。その上で上述したチェックリストとともに、複数の製品を比較検討してみることをおすすめします。
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