
企業の経理部門では、取引先から送付される多種多様な請求書(紙、PDF、Web-EDIなど)の受領・確認・仕訳・保管という煩雑な業務が日々発生しています。特に電子帳簿保存法(電帳法)の改正やインボイス制度の導入により、これらの業務には法的な正確性と電子的な保存体制が厳しく求められるようになりました。
こうした請求書管理の課題をデジタル化やAIで効果的に解決するIT製品が「請求書受領システム」(および請求書発行システム)です。
本記事では、実際にシステムを導入・利用しているユーザーの評価に基づき、ユーザー評価・満足度の高い請求書受領システム製品をランキング形式でご紹介。併せて、請求書受領システムの導入がもたらすメリット、そして法規制への対応と効率化を両立する製品選定のチェックリストを解説します。
※本ランキングと製品満足度は
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機能比較で探す!「請求書受領システム」おすすめ製品一覧
電帳法を踏まえた請求書受領業務のいま
現代の請求書受領業務は、単なる支払い処理の入り口ではありません。昨今は電子帳簿保存法により、電子取引で受領した請求書データは電子のまま保存することが原則義務化され、紙で受領した請求書もスキャナ保存の要件を満たす必要があります。
また、インボイス制度の導入により、適格請求書として必要な要件を満たしているかの確認作業(適格性チェック)が必須となりました。
請求書受領システムは、これらの複雑な受領・確認・保存のプロセスを一元化・自動化するツールです。システムは、紙の請求書をデータ化(OCR処理)、電子データの自動取り込み、電帳法の検索要件に対応した形で保存し、仕訳・支払いのワークフローと連携させることで、経理部門の法令対応と業務効率を同時に支援します。
詳細はこの1ページで解決!「請求書受領システム」の主な機能、メリット・デメリット、製品選定のポイントを分かりやすく解説

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「請求書受領システム」製品満足度ランキング【2025年9月版】
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ペイトナー請求書
詳細と利用者の口コミを見る受領した請求書をAI-OCRで自動データ化し、インボイス制度や電子帳簿保存法に対応した形で一元管理するクラウドサービス。紙・PDFなど形式を問わず取り込みが可能で、振込までを効率的に行える。
invoiceAgent TransPrint
詳細と利用者の口コミを見る企業間の電子取引文書のデータ交換・配信・保管をクラウド上で実現するプラットフォーム。紙の請求書もスキャンして取り込み、電帳法に対応した形で一元管理することで、受領側の業務を効率化する。
バクラク請求書受取
詳細と利用者の口コミを見る製品概要 紙や電子などあらゆる形式の請求書を代行受領し、AI-OCRで自動でデータ化する機能も備えるクラウドサービス。データ化後の仕訳・支払い申請のワークフローと連携し、経理部門の受領・確認作業の大幅な短縮・簡易化が可能とうたう。
(4) Concur Invoice
詳細と利用者の口コミを見る製品概要 経費精算システムと連携し、請求書の受領から支払い処理までをデジタルで完結するクラウドサービス。自動で仕訳を生成し、多言語・多通貨にも対応可能なグローバルな管理体制の支援も可能。
(5) BtoBプラットフォーム 請求書
詳細と利用者の口コミを見る請求書の発行から受領、支払通知までを電子化するプラットフォーム。受領側はインボイス制度対応の請求書をデジタルで受け取り、電帳法に準拠した形で保管・管理できる。
このほかにもおすすめの製品があります。搭載機能や特徴、評価/口コミ数などで絞り込み/並べかえができる「おすすめ請求書受領システム一覧&検索&比較コーナー」をぜひお試しください。またITセレクトでは、IT製品・サービス選定に詳しい専門スタッフに聞ける「ITセレクトのコンシェルジュ相談サービス(無料)」も用意しています。こちらもぜひご活用ください!
併せてチェック!もう手作業は限界! 請求書業務を劇的に効率化する方法
請求書受領システム導入のメリット
請求書受領システムを導入することで、経理部門は以下の重要なメリットを享受できます。
- 法令順守の自動化と確実な対応体制が整う
- 手作業の排除による業務効率化を実現する
- 証跡の明確化、より強固な内部統制を構築できる
法令順守の自動化と確実な対応体制が整う
電子帳簿保存法の「真実性の確保」と「可視性の確保」という要件にシステムを活用するだけで自動対応できることがまず大きいです。
タイムスタンプ付与、検索要件を満たすデータ項目での保存、訂正・削除履歴の管理などを自動で行うため、担当者が複雑な法要件を意識することなく、確実な法令順守体制を構築できます。
手作業の排除による業務効率化を実現する
紙で届く請求書の開封、PDFのダウンロード、内容の確認、手入力による仕訳・支払い申請といった一連の手作業を、AI-OCRなどによるデータ化とワークフローの自動連携で代替できます。
これにより、経理担当者は請求書処理にかかる時間を大幅に削減でき、他の重要なコア業務に集中できるようになります。
証跡の明確化、より強固な内部統制を構築できる
請求書の受領から支払承認までのプロセスがシステム上で一元管理されるため、いつ、誰が、どのような内容の請求書を確認し、承認したかという履歴(証跡)を明確に残せます。
これにより不正や誤った支払いのリスクを防ぎ、強固なガバナンスと内部統制体制を構築できます。
成功へつなぐ請求書受領システム選定のチェックリスト
請求書受領システムを導入する際は、以下のチェックポイントを参考に、自社の受領形態と経理プロセスに合った製品を選びましょう。
- 多様な請求書フォーマットへの対応力
- 既存の会計システム、ワークフローとの連携性
- インボイス制度の適格性チェック機能
多様な請求書フォーマットへの対応力
取引先によって紙の郵送、PDFメール添付、Web-EDIなど、請求書の受け取り形式は多岐にわたります。選定するシステムが、すべての受領形式を一元的に取り込み、漏れなくデータ化できる機能(高精度なOCR機能やメール自動連携機能)を備えているかを確認することが重要です。特に紙が多い場合はAIも含めたOCR機能の精度や使い勝手がポイントになります。
既存の会計システム・ワークフローとの連携性
受領した請求書データは、最終的に会計システムでの仕訳や、社内稟議(支払い承認)のワークフローに連携される必要があります。API連携やCSVエクスポート機能が充実しているか、また、現在利用している会計ソフトや承認システムとスムーズにデータ連携できるかが、導入後の業務効率を大きく左右します。
インボイス制度の適格性チェック機能
インボイス制度が求める「適格請求書」の要件(登録番号、税率ごとの合計額など)を、システムが自動でチェックできる機能を持っているかを確認しましょう。このチェックを手動で行うと膨大な工数がかかるため、自動でチェックし、不備がある場合はアラートを出す機能の有無が、経理の負担軽減に不可欠です。
おすすめSaaS導入前に考慮しておくべき3つの基本ポイント
請求書受領システム人気ランキングのまとめと今後の計画ポイント
請求書受領/発行システムは、電子帳簿保存法とインボイス制度への対応を両立させ、経理部門の抜本的な効率化を実現する現代の必須ツールと認識されるようになっています。
今回ランクインした製品は、それぞれ得意とする機能や業務、対象とする業界別に特徴があり、多くの導入社/実務担当者によって評価されていることも分かる有効な選定指標となるでしょう。それに加えて、システム選びで特に重要なのは「自社の受領形態(紙と電子の比率)に適応、適正化されているか」となります。
まずは、自社が取引先から受け取る請求書の形式と量を把握し、できるだけ具体的に課題やニーズをリストアップしてみましょう。その上で、本記事で紹介したチェックリストをもとに、法対応と業務効率の両面から製品を比較検証するように選定計画を進めていきましょう。
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