地球最後の生存者、ウォーリーの冒険――「ウォーリー」:本山由樹子の新作劇場
「ファインディング・ニモ」のアンドリュー・スタントン監督が放つピクサー最新作、特典満載で早くもBD化。
ウォーリー(Blu-ray Disc)
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「トイ・ストーリー」から数えて9番目のピクサー作品となる「ウォーリー」が4月22日にBlu-ray Disc化。BD2枚組の通常版のほか、BDとDVDをセットにしたバージョンも2種類用意している。
BDの通常版は特典ディスク付きの2枚組。価格は4935円。特典には短編アニメ「マジシャン・プレスト」「バーニー」、「ウォーリーのお気に入り」「ストーリー・ブック“ロボットがいっぱい”」「未公開シーン」「ロボット・ファイル」「制作の舞台裏」「BNL社内ビデオ集」「ピクサー・ストーリー〜スタジオの軌跡」などを収録。さらにBDのみの特典として「バーニー ストーリーリール」「シネマ・ナビゲーション」「マニア・トラック〜マニアックな雑談とトリビア」「アクシオム・ゲームセンター」「3Dセット・ツアー」「ギャラリー」「世界の予告編とテレビCM」も収めている。
「ブルーレイ・プラス・DVDセット」は、BD通常版(2枚組)とDVD通常版(1枚組)をセットにしたもので、価格は5800円。「コレクターズ・ボックス」は、ブルーレイ・プラス・DVDセットに徳間書店刊の豪華装丁アートブック「THE ART OF ウォーリー」と、ラジコン操作と動作プログラミング可能なウォーリーのおもちゃ「Uコマンド WALL・E」(タカラトミー製)を付属。5000セット限定で、価格は2万1000円。
誰もいなくなった29世紀の地球で、700年もの間、ひとりで働き続けているゴミ処理ロボットのウォーリー。せっせと集めたゴミをキューブにしては高く積み上げる、毎日その繰り返しだった。そんな彼の趣味はゴミの中から見つけたお気に入りアイテムのコレクション。そして「誰かと手をつなぎたい」という夢を見ていた。ある日、巨大な宇宙船が着陸。降り立った美しいロボット、イヴにウォーリーは心奪われる。
“人間が地球を去り、残されたロボットが永遠に同じ作業をやり続けたらどうなるだろうか?”というアンドリュー・スタントン監督の発想からスタートしたというこの物語、全編を貫くのは愛である。ウォーリーはお気に入りの映画「ハロー・ドリー」を見て、愛を学ぶ。破壊しつくされた地球を救うのも、結果的には愛なのだ。
ウォーリーがゴミからお宝を分別するシーンなど、相変わらずのピクサーのユーモアに感心。映画開始から40分くらいはセリフがない無声映画のようだが、人間臭い仕草や動作音、音楽を通してロボットの感情を表現しており、そのチャレンジ精神もすごい。ロボットに命を吹き込むため、スタッフはNASAの科学者を訪れたり、ロボット協議会に出席したりして、参考にしたという。
また今回特にこだわったのがロボットの声とサウンド。手掛けたのは「スター・ウォーズ」のR2-D2やライトセーバーなどの音を生んだ最強のサウンドデザイナー、ベン・バート。例えば、ウォーリーの声はベン自身の声と電子音を混ぜ合わせたもの、イヴの飛行音はラジコン飛行機の音、地球の風の音はナイアガラの滝の音など、実に「スター・ウォーズ」の2.5倍の音を作りだしたというから驚き。
映像のスケール感、ストーリーのエンターテイメント性とメッセージ性、そしてウォーリーのひたむきな可愛さなどキャラクターの魅力も全開。ピクサー史上最高傑作という謳い文句の本作は、何度見ても新たな発見あり。ちなみにウォーリーが地球を出て最初にぶつかるのは人類最初の人工衛星スプートニク、ゴミの中にはピクサーキャラが潜んでいるので、BDで隅から隅までチェックしてみよう。
関連サイト:http://www.disney.co.jp/movies/wall-e/(公式サイト)
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