ナナオ、広色域IPSパネル搭載の24.1型ワイド液晶「FlexScan SX2462W」「ColorEdge CG243W」:DisplayPortの10ビット入力にも対応
ナナオから久しぶりにIPSパネルを搭載した液晶ディスプレイが発売される。「FlexScan SX2462W」と「ColorEdge CG243W」の2モデルで、いずれも24.1型WUXGAモデルだ。
ナナオは6月23日、24.1型ワイド液晶ディスプレイ「FlexScan SX2462W」および「ColorEdge CG243W」を発表した。SX2462Wを8月10日、CG243Wを8月5日に発売する。価格はいずれもオープンで、同社直販サイト「EIZOダイレクト」での価格は、SX2462Wが10万4800円、CG243Wが18万8790円、CG243Wとキャリブレーションセンサー(i1 Display 2)のセットが20万9790円だ。
IPSパネルとDisplayPortを採用した「FlexScan SX2462W」
FlexScan SX2462Wは、DTP、写真編集、CADなどクリエイティブワーク向きの製品。2008年12月に発売された「FlexScan SX2461W」の後継機に位置付けられる。液晶パネルをVA方式からIPS方式へ変更し、DisplayPortの追加や、輝度・色度安定回路の強化を行った。直販価格はSX2461Wから2万円前後下げられている。
Adobe RGBカバー率98%、NTSC比102%の広色域表示に対応し、色域変換によるsRGB色域の表示も行える。階調性を高める16ビット内部演算処理/12ビットLUT(ルックアップテーブル)、輝度や色度のムラを低減する「デジタルユニフォミティ補正回路」、画面表示から短時間で輝度を安定させる「輝度ドリフト補正」、バックライトの経時変化によるブライトネス変動を常に補正する「ブライトネス自動制御」といった機能も持つ。表示の安定回路については、独自の温度センシング機能を新たに搭載し、周囲の温度による色度変化も抑えた。また、輝度の変化に伴う色度変化を抑える「色度補正」機能も搭載する。
基本スペックは、画面解像度が1920×1200ドット(WUXGA)、輝度が270カンデラ/平方メートル、コントラスト比が850:1、応答速度が白→黒→白で13ms/中間階調で5ms(オーバードライブ回路搭載)、視野角が上下/左右ともに178度だ。
インタフェースは、映像入力がDisplayPort×1とDVI-I×2(3系統ともHDCP対応)、USB 2.0ポートがアップストリーム×1、ダウンストリーム×2を備えている。DisplayPortは10ビット入力に対応し、最大約10億7374色の表示が可能だ(10ビット対応グラフィックスカード/ソフトウェアが必要)。DVI-Iは8ビット入力となる。
スタンドは上40度のチルト、左右で各35度のスイベル、82ミリの昇降、右回り90度の縦位置表示といった調整が可能。OSDメニューには、暗所でボタンの位置と内容が確認しやすくするボタンガイド表示機能が追加された。本体サイズは566(幅)×230(奥行き)×456〜538(高さ)ミリ、重量は約10.7キロだ。
なお、デジカメユーザー向けにカラーマッチングツールの「EIZO EasyPIX」を付属した「FlexScan SX2462W-PX」も用意するほか、新たに色覚シミュレーションソフト「UniColor」への対応を行っている。
カラーマネジメント対応の上位機「ColorEdge CG243W」
ColorEdge CG243Wは、プロフォト、出版、デザイン業界、動画制作など、厳密な色再現性が求められる用途向けのカラーマネジメント対応モデル。同じく24.1型ワイドモデルの「ColorEdge CG242W」および「ColorEdge CG241W」の後継機となる。
基本スペックやボディのデザインはSX2461Wと共通だが、デジタルユニフォミティ補正回路を画面全域・全階調で細かく行っているほか、ハードウェアキャリブレーションへの対応、グレースケールや色の正確性を高める「3D-LUT」機能の追加、EBU、Rec709、SMPTE-C、DCIといった放送規格の色域とガンマを再現するカラーモードの搭載、遮光フードの付属といった特徴がある。
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