最近、地球温暖化についての話題を耳にする機会が増えている。国家レベルで問題になることも多いが(5月28日の記事参照)、まずは個人でできることから始めよう、と思っている人も多いだろう。
消費者に近い企業では、スーパーがレジ袋を有料化したり、コンビニがエコバッグを推進したりといった取り組みを行っている(4月5日の記事参照)。背景にあるのは、この4月から施行された「改正容器包装リサイクル法」。年間50トン以上の容器包装を使っている事業者は、毎年取り組みの状況や成果について、国に報告を行うことが義務づけられているのだ。
インフォプラントは6月4日、「エコ意識」に関する調査結果を発表した。調査は5月16日から17日にかけてインターネット上で実施されたもの。調査対象は15歳以上の1000人で、10代/20代/30代/40代/50歳以上の世代別に男女各100名ずつとなっている。
「普段の生活の中で、地球環境の変化を感じることがありますか?」という問いに対して、72%が「ある」と答えている。年齢が上がるほど割合は増え、50歳以上では8割が「ある」と答えている。
どのようなときに環境の変化を感じるか、という問いに対しては「気温の上昇」を上げる人が多い。「異常気象。5月なのにめちゃくちゃ暑くて、制服の衣替えがまだなのに勝手に衣替えしてしまった」(学生、10代女性)「毎年釣れる魚の時期がずれてきている。春から夏にかけて釣れる魚が12月頃に釣れたり、暖かい海にいるはずの魚が捕れたりする」(漁師、40代男性)「先日、いきなりひどい日焼けをした。オゾン層の破壊で紫外線が強くなっていることを感じた」(会社員、30代男性)といった回答が上がっていた。
地球環境を守るための取り組みに積極的、取り組みが進んでいると思う企業を自由回答で聞いている。特に多かったのは「TOYOTA」「トヨタ自動車」などを含むトヨタと、「パナソニック」「ナショナル」などの松下ブランド。そのほか「シャープ」「ホンダ」「イオン」なども回答が多かった。
家庭や個人でできる取り組みで、大気中の温室効果ガスを削減するために有効なものについてもたずねている。「詰め替え商品を購入」68%、「買い物袋を持参」67%、「過剰な包装を断る」61%がトップ3。その下は「冷房を28度以上に設定する」58%、「暖房は20度以下に設定する」57%と続く。
上記5項目について、現在実践できているかどうかについても尋ねている。最も実践できているのは「詰め替え商品を購入」で75%。しかしそのほかは「過剰な包装を断る」47%、「買い物袋を持参する」36%と、“分かっているが実践は難しい”状況が伺える。とくに冷暖房の温度設定については、冷房・暖房共に、実践できている人は20%台しかいない。
環境保護について、「環境に良ければ、費用や手間はあまり気にならない」「環境に良い商品は普通の商品より多少値段が高くても買う」「自分や家族にとって、とても重要な問題だと思う」「一生懸命取り組むのは何となく恥ずかしい」など、どのような意識を持っているかについても尋ねている。
世代別に見ると、50代以上では他の年代に比べて環境に良ければおるを惜しまない傾向が強い。20代、30代、40代はそれほど大きな違いはないが、10代は環境問題に対する苦手意識が強く、インパクトが強くてより目に見える成果を重視する傾向が見られた。
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