首都圏住民、4人に1人は「治安が悪い」

» 2007年06月05日 19時30分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]

 1都3県(東京・埼玉・千葉・神奈川)で住む7割以上の人は「現在住んでいる地域について治安が良い」と感じていることが分かった。調査会社のネットマイルは「防犯意識について」アンケートを実施した。4人に1人は「治安が悪い」と回答したものの、7割の人が「防犯活動に取り組んだことがない」という結果となった。

 ネットマイルは5月25日から5月26日にかけて、防犯意識についてアンケート調査をした。回答者の居住地域は東京都42.8%、埼玉県14.2%、千葉県15.8%、神奈川県27.3%、性別では男性・女性それぞれ200人ずつ。

7割以上の人が治安が良い

 「あなたが現在お住まいの地域は、治安が良いと思いますか」との質問に対し全体では、「大変良いと思う」(6.3%)「良い方だと思う」(69.3%)を合わせて7割以上の人が“治安が良い”と回答した。「たいへん治安が良い」の回答は東京都(8.8%)が多く、次いで神奈川県という結果だった。一方で「たいへん悪いと思う」(1.5%)「やや悪いと思う」(23.0%)と4人に1人が“治安が悪い”と感じているようだ。

現在住んでいる地域は、治安が良いと思いますか?この質問に「良い方だと思う」と回答したのは千葉県が最も多い

 居住地域別に“治安が良い”と感じているのは千葉県が最も多く、次いで東京都、神奈川県、埼玉県だった。“治安が良い”と感じている人が多かった千葉県だが、「たいへん良いと思う」と回答したのは0.0%。また“治安が悪い”と答えたのは、埼玉県が最も多かった。

行政への要望が目立つ

 地域の防犯活動への参加については「取り組んだことがない」が69.5%と突出している。パトロールや児童の登下校の誘導は、それぞれ1割を超えたものの、参加したことがある人は3割に留まった。 

 防犯活動に参加しない理由は「(自分の住んでいる)地域が行っているか分からない」(37.1%)、「時間(の都合)がつかない」(27.7%)、「負担が大きい」(10.8%)が多かった。このほか「特に理由はない」(33.8%)が2番目に多く、防犯活動への関心の低さを示した。

 防犯活動への意見として「街頭や交番を増やすなど、まずは行政がしっかり動くべきだ」「防犯活動は警察と連携して、組織的に行うべきだ」など、行政への要望が目立った。埼玉県と神奈川県では、街頭や交番などインフラ充実への要望が強く、東京都と千葉県では、近所とのコミュニケーションを望んでいるようだ。

防犯活動に参加したことがない人の理由として、「防犯活動を地域が行っているか分からない」「特に理由はない」が目立った

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