国民年金保険料の支払いが、2008年3月分よりクレジットカードで納付できることになりそうだ。厚生労働省に話を聞いた。
国民年金保険料を納めるには、以下のような方法がある。
納税者の立場から見ると、クレジットカードでの支払いが可能になれば、分割払いなど支払い方法が多様になるほか、カードのポイントが付くというメリットもある。
今回クレジットカード利用を認める目的について、担当者は、「保険料の納付環境を整備し、ひいては納付率向上に役立てたいため」だと話す。コンビニやネットバンキングを利用可能にしたのと、クレジットカード利用は同じ流れということになる。
しかしクレジットカードによる納付を認めるとなれば、国がカード会社に手数料を支払うことになる。手数料は定率0.6%で調整中ということで、これは一般店舗におけるショッピング決済の平均(2〜3%)よりもかなり低い水準だ。
とはいえ、仮に1回に1万4100円(国民年金保険料の月額)支払うと手数料は84.6円。12カ月分なら1015.12円である。現在、国が他の方式で払っている手数料は、コンビニ収納が50円、口座振替は10円ということなので、かなり高い手数料といえる。
6月30日、社会保険庁改革関連法が成立したのは記憶に新しい。2010年に社保庁を廃止し、代わりに日本年金機構を設立するというのがこの法案の主な内容だ。クレジットカードの納付を可能にするという事項は、この法案に含まれる「国民年金事業等の運営の改善のための国民年金等の一部を改正する法律」案の改正事項として盛り込まれた。
この政令案が閣議決定されたのが10月5日で、施行日は2008年2月1日。厚生労働省によれば、実際にクレジットカードでの支払いが可能になるのは、2008年3月分からということになる。現在はカード会社の申し込みを受け付けている(経過措置)ところで、申請したカード会社のうち、厚生労働省が承認した会社のクレジットカードが利用できるようになるという。
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