ガソリン価格の上昇を受け、マイカー通勤手当を見直した企業は3割

» 2008年01月15日 00時00分 公開
[Business Media 誠]

 原油価格の高騰により、ガソリンや灯油の価格が上昇している。給与の中に燃料手当てや寒冷地手当てを支給している企業は30.9%(123社中38社)だが、灯油価格の値上がりに対処した企業は13.2%にとどまっていることが、労務行政研究所の調べで分かった。

 対処した企業は2007年の10月〜12月にかけて、市場の灯油価格を参考に、手当てのベースとなる基準灯油価格※を見直した。見直し後の基準灯油価格は最高93.0円、最低77.0円、平均84.5円となっている。

※基準灯油価格……例えば1000リットル×80円(基準灯油価格)であれば、手当ては8万円だが、基準灯油価格が90円になると9万円の支給となる。

 調査機関の労務行政研究所は、燃料手当てなどを支給している企業に対し、手当ての対応状況を調査した。インターネットによる調査で、上場企業及び上場企業に匹敵する非上場企業(資本金5億円以上かつ従業員500人以上)の836社が回答。調査期間は2007年12月17日から27日まで。

燃料手当て、寒冷地手当ての支給の有無と灯油価格の値上がりに対する対処状況

マイカー通勤手当を見直した企業は3割

 マイカー通勤手当を支給している企業は90.0%(120社中108社)で、そのうち手当額を見直したのは27.8%。このほか「検討中」が19.4%、「見直していない」が49.1%となっており、全体としては見直していない企業が多い。

 しかし、対処していない企業でも「期中での随時見直しを行わないことから、急激な価格変動への対応が問題になっている」とのコメントもあった。同研究所では「現時点で見直していない企業でも、今後見直しを検討する企業が出てくることが考えられる」と見ている。

1リットル当たりのレギュラーガソリン価格の推移(2006年4月〜2007年12月)

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