中国人が約60万人で初トップ――外国人登録者、過去最多に

» 2008年06月05日 14時27分 公開
[Business Media 誠]

 少子化などが原因で人口減少が社会問題となっている中、2007年末時点の外国人登録者数は215万2973人と、引き続き過去最高を更新していることが、法務省入局管理局の調べで分かった。外国人登録者数は2006年末と比べ67万266人(3.3%)増加し、10年間で約1.5倍に達した。日本の総人口1億2777万1000人(2007年10月1日現在)に占める外国人登録者の割合は、前年比0.06%増の1.69%。外国人登録者が増え続ける理由として「中国人(台湾・香港含む)の増加と特別永住者※の減少がある」(法務省入局管理局)としている。

※特別永住者:終戦前から日本に居住している外国出身の人で、サンフランシスコ平和条約の発効によって日本国籍を失った後も、引き続きに日本に在留している人とその子孫のことをいう。

中国人が初めてトップに

 1959年に外国人登録者数の統計を始めて以来、国籍で最も多かったのは韓国・朝鮮だったが、今回の調査では初めて前年比4730人減で2位(全体の27.6%)となった。韓国・朝鮮に代わって1位になったのは中国で、60万6889人と全体の28.2%を占めている。中国は1975年頃から増え続け、前年比でも8.2%の増加。3位はブラジルの31万6970人で、これは10年以上変わっていない。

 10年前と比べ、登録者数が1万人以上増えたのは中国(35万4725人)、フィリピン(10万9327人)、ブラジル(8万3713人)、ベトナム(2万4963人)、タイ(2万715人)、ペルー(1万9302人)、インドネシア(1万3684人)、インド(1万3111人)だった。フィリピンは2005年に減少に転じたが、2007年は前年比で9104人(4.7%)増となり、登録者数が20万人を超えたのは初めて。

外国人登録者数と日本の総人口の推移(クリックして拡大、出典:法務省入国管理局)

外国人登録者数、大阪府と入れ替わり愛知県が2位

 外国人登録者数が最も多い都道府県は東京都(38万2153人)で、全国の17.8%を占めている。2位は愛知県(22万2184人)で、大阪府は愛知県と入れ替わり3位(21万1758人)となった。次いで神奈川県、埼玉県、千葉県、兵庫県、静岡県、岐阜県、茨城県となり、上位10都道府県で全国の7割に達している。

 日本での在留が認められている在留資格「永住者」は前年比4万5280人増の43万9757人。「特別永住者」の43万229人を上回り、過去最多となった。前年と比べ「技術」「研修」は、それぞれ27.2%と24.9%増えている一方で、「興行」は25.3%減少した。

都道府県別外国人登録者数の推移(クリックして拡大、出典:法務省入国管理局)

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