注文住宅と建売住宅、どっちにするのがお買い得?――初期投資で比べる4-1.住まいの選択、完全理解!(1/2 ページ)

» 2008年09月24日 07時00分 公開
[HOME'S]

「住まいの選択、完全理解!」とは?

人の暮らしに欠かせない「衣食住」の中の1つ、「住まい」。人のライフスタイルが様々になったように、住居形態や住み方にもたくさんの選択肢が増えました。でも、あなたは自分に本当に合う住居スタイルをすぐにイメージできますか?  本連載では、住まい選びをする際のお手伝いとなるポイントをまとめていきます。

※本記事はHOME'S CLUBが執筆しています。本記事のテーマに関連するさまざまな調査結果や、住まいにまつわる一般の声についてはHOME'S CLUBの「住まいの選択、完全理解!」で読むことができます。


 注文住宅でマイホームを手に入れるためには、土地を買って、それから建物を建築するという2つの段階を踏まなくてはなりません。そのため、土地の仲介手数料と売買契約書の印紙税がその分余計に必要になります。さらに土地と建物の資金、どちらもローン契約を結んで手当てする場合には、抵当権設定登記の登録免許税や司法書士の手数料が余計にかかってきます。

 また、建物の設計を建築家に依頼する場合には、設計監査料が工事代金の10〜12%ほど必要になります。しかし、土地と建物の合計価格で、建売より安く済ますことも不可能ではありません。建築家の手腕でローコスト住宅を建てることもできますし、価格の安い狭小な土地、変形の土地を生かしてもらうこともできるからです。また、大企業の分譲一戸建ての価格には、宣伝費や本社費などの間接経費も含まれているそうです。建築家と工務店による家づくりなら、この費用を圧縮できるのです。

もともと土地のある人は注文住宅が断然お得

 注文住宅を建てた人が直前に住んでいた住宅で一番多いのは、持ち家だそうです(平成18年度住宅市場動向調査報告結果より)。平均で46.1%、首都圏では52.3%が該当します。

 そして、その持ち家をどうしたかを示しているのが、下の「直前の住宅の処分」のグラフ。最も多いのが「取り壊して現在の住宅に建て替えた」で、ほぼ半数を占めています。この場合は土地の購入にまつわる初期投資が不要になり、モデルケースの注文建築の総額も、初期投資も大幅に減額されることになります。

 次いで多いのは売却です。これは一種の買い替えですから、直前に住んでいた家の売却益の額によっては、やはり初期投資を抑えることができそうです。ただ、直前の家のローンがかなり残っていると話は別。売却には仲介手数料もかかりますから、あまり手元にお金が残らないというケースもあるでしょう。また、直前に住んでいたのが持ち家のマンションの場合、「建て替え」は無理ですね。売却が難航しそうな場合は、賃貸に回すことも検討してみてはいかがでしょうか。

直前の住宅の種類(左)、直前の住宅の処分方法(右)

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