とはいえ、行動ファイナンスは実証重視の学問なので個々の知見がバラバラに観測されているに過ぎず、既存の経済学を発展させ整合的に説明する“それっぽい”モデルというのがプロスペクト理論くらいしかない。
というわけで、以下には英語版のWikipediaを抄訳した主なトピックを掲載しておくので、これを見ながらいくつかの知見を“かじって”みよう(可能な限り日本語文献へのリンクを貼った)。
ざっとだけ触れておくと、ヒューリスティックとは発見的問題解決のことで、人が誰しも持っている問題解決のためのおおざっぱなルールのことだ。またフレーミングとは、実際には存在しないのに人が物事を判断するときに勝手に依存する枠組みのことである。アノマリーとは前述の通り、理論に基づかないさまざまな経験則のことである(例外事象)。
以下ではこれらの中からいくつかを取り上げて行動ファイナンスとの関わりを見てみよう。
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