GWで1週間お休みして、久しぶりのトップ10。先週最も読まれた記事は「1000円乗り放題で過去最悪? GWの渋滞ランキング」。2位は「インサイダー取引はなぜ見破られるのか……ベテラン審査官が明かす摘発の“極意”」、3位は「“使える”新入社員の見極め方」だった。
筆者もGWはゆっくり休んで、イースオンラインでレベル上げをしたり、東風荘で麻雀を打ったりしていたのだが、気晴らしに秋葉原のある書店に行った時、驚いたことがあった。表紙に萌え絵を使用しているビジネス本が並べられていたのだ。
その本の名前は『華人経済師のみた中国の実力』。憂いを帯びた表情が印象的なこの絵を描いているのは美樹本晴彦さん。『超時空要塞マクロス』『トップをねらえ!!』などのキャラクターデザイン、『機動戦士ガンダム』シリーズの小説表紙などを手がけたベテランイラストレーターだ。
昔からライトノベルでは表紙や挿し絵などにマンガ絵が使われることはあったし、純文学でも『デスノート』の小畑健さんが『人間失格』の表紙、『ジョジョの奇妙な冒険』の荒木飛呂彦さんが『伊豆の踊子』の表紙を描いて話題になった。しかし、ビジネス本では異例のことで、筆者は聞いたことがない。
アニメに関連した内容が書かれているのかと期待して、うっかり買ってしまったが、読んでみると内容は超硬派。具体的なデータに基づいて、中国経済や中国社会の内実を論じている。
おそらく編集部は読者層がガンダム世代の30〜40代と重なると見て、美樹本さんを起用したのだろう(単純に編集者の趣味との説もある)。悪くない戦略だとは思うが、そのくらいの年齢になると、萌え絵が表紙の本は恥ずかしくてレジに持っていけないような気がしないでもない。
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