矢野経済研究所は6月16日、「ペットビジネスに関する調査結果 2009」を発表、2007年度のペット関連市場※は前年度比2.8%増の1兆1095億円となったことが分かった。2008年度についても同2.5%増の1兆1371億円となると見込んでいる。
ペット関連市場は2002年度と比較すると2008年度は15%以上拡大しているが、同研究所ではその理由について、「社会環境が変化し、家族とのつながりが以前より希薄になってきている中で、近年ペットをパートナーとして家族同様に扱い、また同時にペットに“癒やし”を求める傾向がより強まっている。こうした中で、日々の暮らしにおいて『ペットと一緒に』というコンセプトが一定の理解を得られるようになってきており、飼い主が求める各種ニーズを受け皿とする用品やサービスが次々と創出され、ペットを飼育しやすい状況が整いつつある」と分析している。
分野別に見ると、2007年度のペットフード市場規模は前年度比1.5%増の2783億円。そのうち、ドッグフードが1477億円(前年度比1.3%増)、キャットフードが1136億円(同2.2%増)、小動物用等その他フードが170億円(同0.6%減)となっている。
矢野経済研究所では、「ここ数年は、大型犬から小型犬へのサイズダウンや、高齢化により食が細くなってきていること、室内飼育による運動量の減少に伴う食事量の減少などによりペット1匹あたりの給餌量が減少し、出荷数量ベースでは微減傾向が続いている。その中で、健康などに配慮した高価格フードの需要増加などにより、ペットフード市場はかろうじて出荷金額で前年を上回る状態」とコメントしている。
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