8月末に行われた衆院選で大勝した民主党。近く召集される特別国会で鳩山由紀夫代表が総理大臣に指名されることが確実な情勢となっているが、その由紀夫氏が育った家として注目を集めているのが東京都文京区にある「鳩山会館」だ。
鳩山会館は1924年、由紀夫氏の祖父である一郎氏が建てた洋館。国の重要文化財にも指定されている明治生命館も設計した岡田信一郎氏の手によって作られた。以来、鳩山家の人々が住み続けてきたが、時代とともに傷みが目立つようになってきたため、取り壊しが検討されていた。しかし、一郎氏が総理大臣だった時代(1954年〜1956年)に重要な政治の舞台となったことや、建築物としての価値もあることから、由紀夫氏の母である安子氏が保存することを決断。1995年に修復工事が行われ、1996年6月1日から一般公開されるようになった。
鳩山会館があるのは音羽1丁目。近くには講談社や高橋書店の本社、お茶の水女子大学などがある土地だ。東京メトロ有楽町線護国寺駅を出て南に10分弱歩くと、鳩山会館に着く。
筆者は日曜日の午後に訪れたのだが、館内には50人ほどの見学者がいた。年代は40代以上が多く、男女比は4:6ほど。観光ツアーの一環として訪れているような団体も見られた。
建物は地下1階、地上3階建てだが、一般公開されているのは1階と2階部分のみ。1階は応接間や食堂などがある。椅子にも自由に座れるようになっており、記念撮影をしている人も多かった。応接間のテレビでは、和夫氏(由紀夫氏の曽祖父)から4代続く鳩山家の政治家としての足跡や鳩山会館の由来を紹介する映像が流れていた。
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