もし身近な飲食店や小売店の会社の株を買ったとしても、ほとんどの場合は最低単元しか持っていないし、そもそもシャイな日本人としては自分が株主であることを、そのお店の中でおおっぴらにしたりはしません。そんな慎ましい振る舞いをしている時、たまたまお店で冷たい扱いを受けてしまったりすると、突如モンスター株主へ変身を遂げてしまう場合もまれにあるかもしれません。
そんなあずささんは、まだ何かを見失ったままでいるようです。普通の株主なら会社が業績を伸ばして株価や配当がアップすることを望むのですが、企業にぎゃふんと言わせたいという気持ちが止まらないようです。
どうしたら企業を困らせることができるのか。そこで浮かんだ彼女なりの回答が、外資ファンド。一時期は「ハゲタカ」の悪名をとどろかせて市場を席捲したものですが、別段悪いものではないような気もします。「企業を安く買って、経営を再建させて、価値(株価)を上げて高く売る」……いい仕事ではないですか。会社の経営を立ち直らせる過程で、事業の縮小や人員のリストラが発生するため、悪いイメージを持たれがちなのが難しいところです。
そんな外資ファンドですが、普通は一般市民とご縁はありません。あずささん、いつまで正気を失ったままなのでしょう。
ある程度株を買い占めたら、役員として乗り込んで文句を言えますよ!
著者プロフィール:雄山スズコ
漫画家兼投資家。政治経済ジャンルに主に生息。投資歴5年。中国株、日本株、各種外貨資産などさまざまな金融商品で痛手を負うが、こりずに挑戦中。著書に『政治萌え!〜国会ゆるゆる観察日記』(司書房)。日本経済新聞紹介サイト「nikkei4946.com」で4コマ&コラム「まんがで見るキーワード」を連載中。公式サイト「桃熊薬局」。著作一覧はこちら。
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