お金が増えないのは“本気”じゃないから?ちきりんの“社会派”で行こう!(1/3 ページ)

» 2009年12月21日 08時00分 公開
[ちきりん,Chikirinの日記]

「ちきりんの“社会派”で行こう!」とは?

はてなダイアリーの片隅でさまざまな話題をちょっと違った視点から扱う匿名ブロガー“ちきりん”さん。政治や経済から、社会、芸能まで鋭い分析眼で読み解く“ちきりんワールド”をご堪能ください。

※本記事は、「Chikirinの日記」において、2006年10月6日に掲載されたエントリーを再構成したコラムです。


 「貯蓄を増やす方法」と「体重を減らす方法」には共通点があります。

 まず、貯蓄を増やす方法は以下の3つです。

(1)収入を増やす

(2)支出を減らす

(3)資産を運用する

 手取り30万円のサラリーマンで考えてみましょう。効果が出やすいのは圧倒的に(1)です。土日にバイトをすれば、1日5000円としても月に4万円が手に入ります。一方、月給30万円の人が毎月4万円分の支出を減らすには、かなりケチケチする必要があります。

 (3)の運用で同じ額を稼ぐのも大変です。月収の10カ月分、300万円の貯金があったとしても、月4万円の運用益をあげようと思ったら、年利10%以上の運用利回りが必要で、これはかなり高い目標です。

 つまり、本気で貯蓄を増やしたいのなら、土日にバイトをするのが最も効果的です。ところが貯蓄を増やしたいと思う人の多くが、土日のバイトより先に「節約しよう」とか「運用してもうけよう」と考えます。会社の副業規定について調べてみたことがある人はどのくらいいるでしょうか?

 なぜかといえば、結局のところ、そういう人はそんなに切羽詰まってはいないからです。どうしてもお金が必要なわけではなく、「貯めないとまずいな」くらいの感じだからです。

 「来月までになんとしても30万円が必要!」という切実な理由があれば、人は夜か休日に働きます。実はみんな分かっているんです。「節約や運用でお金を貯めるのは難しい。確実に貯蓄を増やしたければ収入をあげることが必要だ」と。

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