20XX年……大手新聞は生き残っているのか上杉隆×小林弘人「ここまでしゃべっていいですか」(10)(4/4 ページ)

» 2010年02月05日 11時00分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]
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 インターネットを使ったメディアというと“記事は無料”といった印象がありますが、有料タイプもあります。ワシントンDCを拠点にし、政治専門メディアとして注目されているのが「ポリティコ(Politico)」(購読料は年間200ドル)。ポリティコは元ワシントンポストの記者たちが新たに立ち上げたメディアとして、注目されています。

 このほかにも米国では数多くのメディアが立ち上がってきていますが、水面下では多くの編集者または記者が会社を辞めていっているようです。こうした動きに対し、日本総合研究所の新保豊(しんぼ・ゆたか)理事・主席研究員は「米国ではジャーナリストのマイグレーション移動が起きている。テレビや新聞からインターネットメディアに転職する人が多く、こうした現象は日本でも起きる可能性はある」と予測。また「メディア関係者の中には『景気が回復すれば広告をもらえるし、購読部数も上がるだろう』と楽観視している人が多い。しかし景気が回復していも、既存メディアは苦しいだろう」と話していました。

 今後、日本のメディア業界はどのように変化していくのでしょうか。上杉氏や小林氏が指摘したように、巨大すぎる大手新聞社はますます苦しい立場に追い込まれていくのでしょうか。また新保氏が語ったようにテレビや新聞で活躍されてきた人たちが、インターネットの世界に参入してくるのでしょうか。いずれにせよ、今後も目が離せないテーマになるでしょう。(土肥義則)

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