インタビュー
» 2010年04月14日 08時00分 公開

35.8歳の時間・『追跡! AtoZ』キャスター:報道とは何か? 事件と震災の取材で分かったこと――NHK解説委員・鎌田靖 (5/6)

[土肥義則,Business Media 誠]

“正確に伝えたい”という思いは強い

――『週刊こどもニュース』ではキャスター兼お父さん役として、ニュースを分かりやすく伝えることに力を入れた。

 2005〜2008年にかけて『週刊こどもニュース』のお父さん役を務めながら、『NHKスペシャル ワーキングプア』などを担当していました。そして2009年4月に、『追跡! A to Z』がスタートしました。実は『週刊こどもニュース』のお父さん役を定年まで務めるつもりでした(笑)。お父さん役をしながら、硬派な『NHKスペシャル ワーキングプア』を担当していたことは、僕自身の中でものすごくバランスがよかったですね。しかし新しい番組のメンバーに加わるということはあまりないので、「挑戦してみよう!」と気持ちになりました。

 「情報を取るのが記者のすべて」と考えていた時期がありましたが、「ニュース原稿を伝えるために努力していたか?」と聞かれると、恥ずかしながらあまり力を入れてきませんでした。しかし『週刊こどもニュース』でお父さん役を務めることで、分かりやすく伝えていくことがいかに大切か、ということを思い知らされましたね。

 番組は「みんなが知りたいと思っていることを取り上げよう」というのがコンセプト。『追跡! A to Z』の専属スタッフはおらず、企画は報道局や番組制作局、地方局などが提案してきたのを採択するといった形。例えば『アキバアイドルを輸出せよ』(2009年12月5日)というテーマでAKB48を取り上げた翌週には、『石川遼18歳賞金王の衝撃』(12月12日)、その次が『日本はどう戦ったのか 〜COP15 交渉の舞台裏〜』(12月19日)と、いろいろなテーマを取り上げています。

 番組作りで苦労していることですか? そうですね……送られてくるVTRには、取材をした記者やディレクターのメッセージが必ず含まれています。そのメッセージが台なしにならないように、コメントをしなければいけません。この点を一番注意していますね。記者が取材にものすごく力を入れていることを、僕は痛いほど分かっている。最終表現者として、彼らが作ってきたものを“正確に伝えたい”という思いは強いですね。

『追跡! AtoZ』のスタジオ

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