なぜテレビは面白いのか? 放送作家のボクが考えてきたこと35.8歳の時間・都築浩(4/6 ページ)

» 2010年06月04日 08時00分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]

 ドラマの脚本を書いていたのは34歳〜36歳のころでしたが、体力的にとても大変でしたね。追い込まれたときには、1週間に4時間ほどしか寝ていませんでした。当時はワープロで原稿を書いていたのですが、そのワープロ画面が突然、真っ黄色になっちゃいました。使いすぎて壊れてしまったのかな……と思っていたら、自分の目がおかしくなってしまって(笑)。壊れていたのはワープロではなくて、自分だったんですよ。

 あまりにも忙しかったので、そのころは「40歳になればセミリタイヤしよう」と考えていました。バラエティを週に20本近く担当して、いつも面白いことばかりを考えなくてはいけない40代って「イヤだなあ〜」と思っていましたね。そんな40代はカッコ悪いと思っていたのに、いまでは43歳(笑)。当時の夢は全くかなわず、相変わらずです。

 仕事がなくなるかもしれないという不安ですか? ないわけではありません。ただ、不安がにじみ出ているフリーランスの人って、どうでしょうか? もし自分が仕事を依頼する立場であれば「あいつはいつもビクビクしているな」といった人に仕事は頼みません。それよりも「あいつはいつも余裕があるな」といった人の方が信頼できるるのではないでしょうか? 相手はテレビ局や芸能界といった巨大な存在。なので「いつでもボクは辞めれますよ」といったオーラを出していないと、この世界ではやっていけないんじゃないかって思っています。

小説家としてデビュー

 38歳(2006年)のときには『トンスラ』(幻冬舎)という小説を出しました。また同じ年の10月には報道番組『NEWS ZERO』(日本テレビ)がスタートし、その番組にも携わっています。『NEWS ZERO』では立ち上げ時の会議から参加していて、嵐の櫻井翔くんが出ているところを担当。いまのニュース番組は報道一辺倒ではなく、少しエンターテインメントの部分を盛り込んでいるので、そこをお手伝いしてしていますね。

 バラエティと報道……と聞くと対極に位置しているように思われますが、放送作家としてバラエティができれば報道もできるのでは、と思っています。実はバラエティというのは複雑で、番組の中で笑わせたり、泣かせたりしなければいけません。しかし報道というのは正確に伝えることが大前提としてあって、笑わせる必要はありません。なのでボクにとっては報道よりも、バラエティの方が“難しい”と感じていますね。

TBSで担当した番組

ガチンコ!

USOジャパン

TOKIO−HEAZ

ここがヘンだよ日本人

爆笑問題のバク天!

ミミセン

オトセン

ネプベガス

ネプ理科

島田検定

クイズ!日本語王

ニッポン!チャ×3

ウッチャきナンチャき

タモリのジャングルTV

中居正広の家族会議を開こう!

Jホラードラマ2 日本のこわい夜

TBS開局50周年番組 ファイトTV24・やればできるさ!

サンデージャポン

R30

学校へ行こう!MAX

ランキンの楽園

ざっくりマンデー!

クメピポ!〜絶対あいたい1001人〜

キミハ・ブレイク

など

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