全10回でお送りする、ジャーナリスト・上杉隆氏、作家/経済ジャーナリスト・相場英雄氏、ノンフィクションライター・窪田順生氏の鼎談連載6回目。記者クラブという“既得権益”に穴が開きつつあるが、今後、日本の新聞社はどのように報道していけばいいのだろうか。この問題について、3人が語り合った。
→政治家のフトコロから記者にカネ……メディア汚染の問題点とは(2)
→あなたはモグリの記者ですか? そう感じさせられたエライ人の論理(4)
相場:都内のバーで飲んでいると、ある新聞社の政治部記者からこんなことを言われました。「お前は上杉の友達かっ!」と。
上杉:ハハハ。
相場:ボクは経済部出身なので、「官房機密費問題はどうなっているんですか?」と聞いただけなのに。
窪田:ごく普通の好奇心で聞いても、この問題は彼らの逆鱗に触れるようですね。まるで政治部の記者以外は好奇心を持ってはいけないようですね(笑)。
少し心配していることは、細かい部分の間違いを指摘して「上杉の記事はインチキだ」といったことを強調し、根本的な問題をうやむやにするスピン(情報操作)を仕掛けられないかということ。彼らはくだらない方向に話をもっていって、火消しを図ろうとするかもしれない。そうすると、いろんなとこから“上杉スキャンダル”を狙っていると思うんですよ。
上杉:気をつけないといけませんね。ただネットがあることで、随分と助けられています。例えばTwitterでつぶやくことで、多くの人が同調してくれる。こちらからお願いしていないのにもかかわらず、新聞社やテレビ局に抗議の電話をしたり、メールを送ったりしている。
窪田:既存メディアだけであれば、上杉さんのような人は潰されていたかもしれない。
上杉:一瞬で、おしまいですよ(笑)。というか、元々潰れているから(笑)。
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