羽田から世界へ、羽田国際化による新しい旅のカタチ秋本俊二の“飛行機と空と旅”の話(2/4 ページ)

» 2010年10月15日 08時00分 公開
[秋本俊二,Business Media 誠]

4階の商業ゾーンは江戸の街並みを再現

 改札を抜けて出発ロビーに入ると、すじ雲をイメージした大屋根が出現する。出発ロビーの設計テーマは「空」。高い天井から降り注ぐ自然光が、じつに気持ちいい。

世界の空へ 高い天井にすじ雲をイメージした大屋根を配置

 広々としたフロアに4列のアイランド式チェックインカウンターが配置され、さらに両側には団体チェックイン用のカウンターが並ぶ。ここで手続きを済ませたあとは、そのまま正面の出国審査場に進むというつくりで、動線もきわめてシンプルだ。

 出発までの待ち時間を過ごすための施設も充実させた。中央に見えるエスカレーターを上がると、4階には一大商業ゾーンが広がる。江戸時代の街並みを再現したエリア「江戸小路」は、飛行機を利用する予定がない人たちも引き寄せそうだ。

世界の空へ 空港にいることを忘れてしまいそうな江戸の街並み

 10月21日のオープンを前にしたマスコミ向けの内覧会では、すでにいくつかの店舗がオープン。甘味茶屋「京はやしや」で抹茶アイスクリームを試食していたテレビ局の女性記者は「空港にいることを忘れそうですね」と笑顔を見せた。空港には珍しい回転すし店もある。カリフォルニアロールなどいわゆる外国人向けのメニューは見当たらず、板前さんは「あえてオーソドックスなすしネタで勝負します」ときっぱり。本格的な24時間空港としての運用に合わせ、一部の飲食店やラウンジは終日営業する。

世界の空へ 甘味茶屋のこんな落ち着いたスペースも

雰囲気一転、プラネタリウム併設のカフェも

 さらにその上の5階に上がると、江戸時代から現代に雰囲気が一転。いまや日本のお家芸となったアニメやキャラクターのショップが並び、また空港では世界初となるプラネタリウムを備えたカフェもオープンした。若いカップルには、満点の星空を眺めながらのカクテルなどが最高だろう。

世界の空へ プラネタリウムを備えたカフェも世界初

 同じフロアにある展望デッキも、広々とレイアウトされている。航空写真ファンには、順光となる午後の撮影がおすすめだ。フェンスは下が太い金網で、上がワイヤー構造。金網部分にはカメラ窓が設けられていた。

世界の空へ 展望デッキでの飛行機撮影は順光になる午後がおすすめ

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