<日経平均>10512.80△2.12
<TOPIX>929.64△2.70
<NYダウ>11755.44△83.56
<NASDAQ>2737.33△20.50
<NY為替>83.00▼0.24
ポルトガルの国債入札が順調ということで欧州金融不安が薄らぎ買い先行となりました。金融機関に対する投資判断の引き上げも見られ、指数を押し上げる要因となりました。原油や金の先物価格も堅調な展開が続き、信用収縮懸念が薄れたことで、一服となっていた銘柄などを買い直す動きとなったものと思われます。注目された地区連銀経済報告(ベージュブック)も予想された通り、総括判断の中で景気の順調な回復、緩やかな拡大が見られると示したことも好感されました。
はっきりと景気の回復が指摘されたことでもなくいったんドルを売る動きは見られましたが、金融緩和継続は期待されるものの、更なる緩和を期待するほどでもないことから、底堅さも見られ堅調な地合いとなっています。ナスダック指数は約3年ぶりの高値水準となり「サブプライム・ショック」からの立ち直りを示しており、あとは個人消費の回復や雇用の改善を確認しながら個別企業の決算発表に一喜一憂することになるのでしょう。
個別には投資判断の引き上げや欧州金融不安の緩和からバンク・オブ・アメリカやJPモルガン・チェースなど金融株が軒並み堅調、景気回復期待もありインテルやIBM、HP(ヒューレット・パッカード)などハイテク銘柄も堅調となりました。金先物は高いのですが、パブリック・ゴールドやニューモント・マイニングは軟調、原油先物高を受け、エクソンモービルやシェブロンは堅調となりました。小売り株はウォルマートやJCペニーなどが堅調となり総じて堅調なものが多くなりました。キャタピラーやアルコアは利益確定売りもあって軟調となりました。
昨日の日本市場は米国株式市場が堅調となったことやユーロ懸念が薄れて円安となったことなどから買い先行となりました。ただ、目先的な過熱感もあり、出遅れ銘柄を物色する動きは見られるものの、持高調整の売り買いが中心の中で手仕舞い売りも嵩み軟調となる場面もありました。最後はかろうじて前日比プラス、10500円水準を保ちましたが上値の重い展開となりました。
米国市場が堅調、為替も対米ドルでは円高気味ですが、ユーロが高くなったこともあり、日本市場も堅調な展開が期待されます。米国市場への反応も鈍くなっており、目先的な過熱感もありますが、昨日調整となったハイテク銘柄の一角などは買い直される場面もありそうです。機械株は朝方発表される機械受注に影響されそうで、予想(前月比+1.8%:船舶・電力を除く民需)を大きく超えるようであれば、相場全体の押し上げとなりそうです。目先的な過熱感から金融株や不動産株に利益確定売りも出て上値を押さえる要因となるのかもしれません。
日経平均は10500円台固めと言う動きで10500円〜600円でのもみ合いとなっています。本日の寄付きが安く始まると10400を割り込む水準まで調整となるかもしれないと思っていましたが、米国株高やユーロ高もあり、堅調な始まりとなり、堅調な始まりとなれば逆に10600円を試す展開となるものと思います。10500円〜600円水準での底堅さを確認し、過熱感を冷ましながら次の節目である10800円〜900円水準を試すことになるものと思います。
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