凍えんばかりの就職氷河期とあり、多くの学生が切羽詰まっているようだ。日本の「失われた20年」がまだまだ続くと仮定するなら、氷河期も終わらないことになる。つまり「就職氷河期は常態化する」と考えておいた方が賢明だ。
こんな時代、就活にはどのようなスタンスで臨むべきなのだろうか? “氷河期第一世代”として就活し、現在40歳となったビジネスコンサルタントの視点から、就活マニュアル本とは一線を画す内容でエールを送りたい。
面接のオモテ
学生から見れば、企業の人事とは非常に近寄りがたく、怖い存在だ。実社会でバリバリ働くビジネスマンであり、実年齢も上のため大人びて見えるし、何よりも就職したい! という焦りに近い想いで面接に臨むものだから、余計に仕事がデキそうに見えてしまう。これは仕方のないことである。では、実際はどうなのだろうか?
面接のウラ
面接の初期段階では、入社して数年の若手社員が面接官として出てくることが多い。学生との年齢差はわずか3〜6年といったところだろうか。学生にとってはみな優秀に見えてしまう面接官だが、彼らは組織内ではまだぺーぺー。実際は大して仕事ができるわけではなく、社内では毎日怒鳴られているトホホな身なのかもしれない。
若手面接官の役割は「使えそうにない学生」をふるいにかけることであり、「優秀な学生を見極める」わけではない。なぜなら、まだ一人前ではない若手社員に、人間を判断する能力など備わっているはずがないからだ。
ここが学生にとってのチャンスである。何が? 若手社員の話ぶりをよ〜く観察するまたとない機会なのだ。就活は学生が「会社に入れてもらう」ための儀式ではない。「入ってあげてもいいかな」くらいのスタンスの方が良い。若手社員とはいえ学生とのファーストコンタクト、企業も“それなりの社員”を用意しているはず。じっくり面接官をチェックすれば、その企業の雰囲気や実力などが伝わってくるだろう。
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