コラム
» 2011年01月24日 08時08分 公開

ニホンだけではない。公務員の給与が狙われている藤田正美の時事日想(2/3 ページ)

[藤田正美,Business Media 誠]

 過去30年間で民間労組の組織率は大幅に低下した。例えば英国では労働者の44%から15%になり、同期間に米国では33%から15%になった。しかし公務員は英国では半分以上が組合員だし、米国でも36%が組合員だという。

 ちなみに日本は、厚生労働省の調査によると2009年の推定組織率は18.5%。ずっと右肩下がりで来ていたものが、ここ数年下げ止まった形となっている。産業別で見ると、公務と分類される労働者数が約1割を占めるが、組織率は2009年で43.4%と全体に比べるとはるかに高い。

 民主党が労組の支援を受けているように、欧州でも中道左派の政権は労組が支持母体となっている。英国の労働党は資金の80%を労組から受けている。また米国でも2008年(オバマ現大統領が当選した年)の民主党大会の代議員の1割を教職員組合が占めたという。

労働組合数、労働組合員数及び推定組織率の推移(出典:厚生労働省)

日本の政治家が目覚める日

 公務員組合の力が強いために、政治家は公務員改革で何度も苦杯をなめてきた。そして給与は上げなくても、休日を増やし、年金を増額し、あるいは改革をあきらめたのだという。しかし、先進国は軒並み財政赤字に苦しんでいる。政治家はどうしても公務員制度あるいは公務員のあり方を改革しなければならないところに来ているとエコノミスト誌は指摘する。

 そして公務員労組との来るべき戦いは、歳出のカットではなく、公務員の生産性を問題にするべきだとする。民間はこの四半世紀で大幅に生産性を上昇させてきた。それは企業が経営を自由にできたからである(効率の悪い工場を閉鎖し、有能な人材を登用するなど)。しかし公務員労組はこういった「自由」をほぼすべて拒否してきた。とりわけ教員組合でそれが顕著であるという。

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