<日経平均>10360.34▼118.32
<TOPIX>919.69▼9.97
<NYダウ>11823.70▼166.13
<NASDAQ>2686.89▼68.39
<NY為替>82.12▼0.78
朝方発表された昨年10−12月期GDP(国内総生産)は予想を下回ったものの個人消費の回復が見られたことから買い先行となりました。ただ、ナスダックのシステム不具合でナスダック指数の算出が不能となっていたことやエジプトの混乱からのスエズ運河閉鎖な世界経済への懸念から手仕舞い売りを急ぐ展開となりました。午前中に発表された消費者信頼感指数も予想を上回るなど景気回復に対する期待も強かったのですが、商品相場の高騰を懸念する動きや危険回避のための債券への資金シフトなどもあって下げ幅を広げました。
大きな下落となりましたが、米国景気の回復は見られ、実際にスエズ運河が閉鎖されるようなことでもない限り底堅さも見られるものと思います。円高となったことが相対的にアジアの方が危険が少ないとの見方なのかもしれませんが、まだ目先の調整と言うことであり、景気の回復度合いなどを考えると円を買い難くなって来るのではないかと思われます。信用収縮となって大きく売られたと言うことでもなく、景気回復を織り込む動きには変わりないと思います。
個別にはナスダックのシステム不具合の影響や地政学リスクを懸念をする動きもあってハイテク銘柄に手仕舞い売りがかさみ、マイクロソフトが大幅安、インテルやアップル、IBM、グーグルなど軒並み軟調となりました。金融株も地政学リスクに対しての欧州金融不安もあり、総じて軟調、JPモルガン・チェースやバンク・オブ・アメリカは軟調となりました。景気敏感銘柄も軟調となるものが多く、キャタピラーやGE(ゼネラル・エレクトリック)は好調な決算が下支えして底堅さは見られものの軟調、フォード・モーターやホームデポは大幅安となり、アルコアも軟調となりました。
先週末の日本市場は週末の手仕舞い売りに押されて大幅下落となりました。決算発表に敏感に反応する銘柄も見られましたが、単純に持高調整、手仕舞い売りに押されるものが多く、目先の需給要因で売られました。国債格下げの影響もあったのでしょうが、前週末のように「日本売り」と言う状況でもなく、単純に目先筋を中心とした手仕舞い売りが中心となっていたものと思います。
週末の米国市場が大幅安となったことや円高となったことから日本市場も売り先行となりそうです。為替が円安に振れるような展開になればすでに週末に大幅下落となっていたことである程度織り込まれており底堅さも見られるのかもしれません。ただ、円高がさらに進むようであれば好決算で買われた銘柄などは利益確定売りに押されることになるのでしょうし、指数も下値を試す動きとなって来るのでしょう。為替の動向に敏感なハイテク銘柄などの輸出関連銘柄は冴えない展開が予想され、幕間つなぎ的に小型銘柄や内需関連銘柄の出遅れ感が強いものを物色することになるのでしょう。
日経平均は先週末のシカゴ市場(CME)の日経平均先物が下値の節目とされる10200円水準まで下落しており、下値を試す展開となりそうです。10200円〜300円水準では底堅いと思われ、瞬間的に10100円台半ばの水準まで下落となる可能性もありそうですが、基本的にはまだ下値が10200円〜300円水準、上値が10500円〜600円水準と言うもみ合いの中での動きと言うことなのでしょう。決算発表が一巡して好決算に改めて反応すれば10800円〜900円水準を目指すことになるのでしょうし、好決算が織り込み済みとして地政学リスクの拡大などから売り込まれると10000円の攻防ということになるのでしょう。
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