共同購入サービスで問われる“二重価格表示”の規定とは?(2/2 ページ)

» 2011年02月02日 08時00分 公開
[安田英久,INSIGHT NOW!]
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どのくらいの期間販売すれば、「過去の販売価格」と言えるのか

 ちなみに、埼玉県消費生活支援センターの「景品表示法(二重価格表示のルールについて)」のページでは、過去の販売価格を比較対象とした二重価格表示に関して、次のようなルールがあると示しています。

 「よく、『当店通常価格』や『セール前価格』などと表示されているもので、次のようなルールがあります。

  • 過去8週間のうち、4週間以上の販売実績があれば、過去の販売価格として表示することができます(例1)
  • 販売開始から8週間未満のときは、販売期間の過半かつ2週間以上の販売実績があれば、過去の販売価格として表示することができます(例2)
  • 上記(1)や(2)を満たす場合であっても、実際に販売した最後の日から2週間以上経過している場合には、過去の販売価格として表示することは、原則としてできません(例3)
  • 販売期間が2週間未満のときは、過去の販売価格として表示することは、原則としてできません(例4)」

 売らんがために見せかけだけお得に見せる売り方って……、昭和の初期じゃないんですから、そういうのはやめましょうね。ネットで暴かれる可能性も高いですし、お客さんが「自分はだまされたんじゃないか」と思ってしまったら、その猜疑心は後々、強いダメージになって残っていきます。

 あ、ちなみに、企業間取引で、一律の価格があるわけではなく個別に価格設定をする取引の場合は、また事情が違うようです。「本来●●万円のところ△△円に値引き」という表記をしている場合、「●●万円」が根拠のある適切な金額であれば、たとえその金額での販売実績がなくても問題なしとのこと。まあ、一品モノやカスタムの場合は過去に販売実績があるはずがないですからね。(安田英久)

 →二重価格表示(消費者庁)

 →安田英久氏のバックナンバー

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不当表示 | 共同購入 | 景品表示法


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