コラム
» 2011年03月15日 07時38分 公開

松田雅央の時事日想:海外メディアはどう報じているのか? 東日本大震災の衝撃 (2/3)

[松田雅央,Business Media 誠]

世界を駆ける震災情報

 インターネット上の日本語情報と照らし合わせると、ドイツメディアの報道内容はかなり正確だ。日本にいるドイツ人特派員のレポート、在日ドイツ人の生の声を交えながら、極力感情を抑えた等身大の震災状況が伝えられていると思う。

 被災各地から寄せられる悲報だけでなく、日本の建物の耐震が優れていることや、そもそも耐震構造とはどういったものなのかが報じられている。大阪のゲーテインスティテュート(国際ドイツ語教育機関)はビルの35階にあるそうだが「古い建物よりも、耐震構造のしっかりした高層ビルの方が安全」といった話はドイツ人には新鮮に聞こえるだろう。また日頃から学校や職場で避難訓練が行われていること、津波に対して設置された水門なども折に触れ紹介されている。

 「日本はおそらく世界最高水準の防災対策を講じてきた。それにもかかわらず、これだけの被害を出した」というのが共通認識だ。

 なお、震災の甚大さに比較して救援活動が迅速かつ効率的に組織されている点も評価されている。発展途上国ではこういった際に暴動や略奪が起きるのが常とされるが、パニックに陥らず秩序を保った対処の様子も驚きをもって受け取られている。

救助隊を派遣

 ドイツ側のアクティブな対応、例えば災害救助隊派遣は早かった。

 ドイツの災害救助は公的組織「THW(技術救援隊)」が担当し、職員約900人とボランティア約4万人で構成されている。今回の震災を受け、11日中にはすでに派遣が決まりチーム編成と資材準備が始まった。

 約40人のTHWチームは遅延なく日本に到着したものの、福島第1原発1号機の爆発事故を受け、隊員の安全を確保できないという理由でしばらく空港待機を余儀なくされた。最も活躍が期待される震災初期に活動しなかったのは残念だったが、日本時間14日午後4時の最新報道によれば原発事故の先行きが不透明ながらも現地入りを始めたそうだ。彼らの勇気には心から敬意を表したい。

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