コラム
» 2011年03月15日 07時38分 公開

松田雅央の時事日想:海外メディアはどう報じているのか? 東日本大震災の衝撃 (3/3)

[松田雅央,Business Media 誠]
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原発事故を注視

 ドイツが最も関心を寄せるのは原発事故の状況である。現在のところ、震災報道のおよそ3分の1は原発爆発事故が占めている。

 世界中の国が原発事故を注視しているのは当然として、その中でもドイツはとりわけ敏感と感じる。たとえ日本の原発で大事故が起きても、地理的距離から日本近隣諸国ほど深刻な影響は受けないはずだが、1986年のチェルノブイリ原発事故の被災国としての記憶が非常に強いのだろう。また、市民活動により原発からの完全撤退(運用年数を終えた原発から停止)を決めたという事情もある。

 メルケル首相は原発の安全性を強調しながらも、国内全原発の緊急安全点検を指示した。当然、環境保全団体は今回の事故を受けて反原発の姿勢を強めており、稼働中の原発を数万人の人間の鎖で囲むなどの直接行動に出ている。

世界が見守っている

 死亡者、行方不明者数は刻々と増え、最終的な死亡者数は万単位に達するとの悲しい見通しはドイツにも伝わっている。個人的な話になるが、筆者自身が日本人として多くのドイツ人から見舞いの言葉をいただいた。

 日本がこれまで海外の災害に人道的な立場から貢献してきた実績は、極めて大きく評価されている。恥ずかしながらこれまで実感したことがなかったこの事実を、今、肌で感じているところだ。被災地の方々のみならず、すべての日本人にこういった国際評価をぜひ知っていただきたい。ドイツ人もまた、日本の1日も早い立ち直りを祈っている。

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