<日経平均>9459.66△105.34
<TOPIX>815.73△8.90
<NYダウ>12190.01△109.63
<NASDAQ>2687.26△57.60
<NY為替>80.20▼0.08
朝方発表された中古住宅販売は6カ月ぶりの低水準となりましたが、予想とほぼ同じであったことから、特に問題視されることもなく、ギリシャのデフォルト懸念後退が期待されて買い先行となりました。これまで、ギリシャ問題だけではなくQE2(量的緩和)終了を織り込みながら調整となっていたものも、FOMC(公開市場委員会)を前に買戻しや買い直しが入り堅調となりました。FOMCの結果というかFRB議長のコメントなどが気になるところではありますが、先にQE2終了の影響を織り込んだものとして、買い急ぐ動きもあったものと思います。
FOMCの結果を見ながらということなのでしょうが、取り合えずはQE2終了を織り込んだ格好となりました。金融緩和政策を転換するほど商品相場などが上昇しているわけでもなく、QE2終了での信用収縮の動きは織り込んだものとして、今度は金融緩和継続を織り込むように水準訂正となっているものと思います。FOMCで金融緩和政策に変更はみられないものと思われ、過剰流動性相場は一段落となったものの、景気回復を織り込みながら強含みの展開となって来そうです。
個別には増配と自社株買いを発表したベスト・バイが堅調、キャタピラーやアルコア、デュポンが大幅高、GE(ゼネラル・エレクトリック)やフォード・モーターなど景気敏感銘柄が軒並み堅調、IBMやインテル、アップルといったハイテク銘柄もほぼ全面高となりました。ギリシャのデフォルト懸念後退から金融不安が薄れたとしてJPモルガン・チェースやバンク・オブ・アメリカなど金融株も高くなりました。前日まで大きく下落していたRIM(リサーチ・イン・モーション)も大幅高、原油や金の先物も堅調となったことでエクソン・モービルなどの石油株やパブリック・ゴールドなど金鉱株も高くなりました。
昨日の日本市場は米国株高を受けて買い先行で始まり、上値の重さもみられたのですが、好業績見通しを発表する銘柄なども多く、最後は買い戻しも入って大幅高、高値引けとなりました。売買高も少なく、今一つ盛り上がりには欠ける展開でしたが、指数は押し上げられました。売り飽き気分もあって、売り急ぐ動きもないということなのだと思います。
米国株が大幅高となったことから買い先行となりそうですが円高気味ということや昨日の相場で既にある程度織り込んでいることから、上値も限定的となりそうです。業績面で比較的好調な見通しがみられ始めていることから、売り急ぐような場面もあるのでしょうが、米国の金融政策次第では円高が進む可能性もあることや、相変わらず日本国内では政局の混乱もみられ、大震災からの復興の方向性がみられず積極的には買い上がり難いと思われます。主力銘柄の水準訂正や電力不足関連銘柄などが中心となってくるのでしょう。
米国株高を受けて日経平均の9500円〜600円水準を目指すことになるのでしょうが、改めて上値の重さを確認することになるのではないかと思います。節目とみられる水準を一気に抜けるだけの決定的な材料には乏しく、9500円を抜けた水準からは買い気も乏しくなって来るのではないかと思います。上値の重さを嫌気する展開になるかどうか、昨日の大幅高の反動から上値の重さが気になると早めに手仕舞い売りなどもみられるのではないかと思います。
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