<日経平均>9678.71△81.97
<TOPIX>833.20△7.69
<NYダウ>11934.58▼115.42
<NASDAQ>2652.89▼33.86
<NY為替>80.50▼0.05
朝方発表された耐久財受注が予想を上回って増加、1−3月期のGDP(国内総生産)確報値も改定値から上方修正となったのですが、特に材料視されることもなく、週末の手仕舞い売りや欧州銀行株の下落を嫌気するような、金融不安に対する懸念が強まり売り優勢となりました。IT(情報技術)関連銘柄の冴えない決算動向なども手仕舞い売りを急がせる結果となり、ダウ平均は軟調、ナスダック指数は大幅安となりました。
引き続きQE2(量的緩和)が終了するということでの信用収縮懸念、リスク許容度の低下懸念は根強く、好材料への反応は鈍く、悪材料には敏感な反応となっているようです。週末のヘッジ売りも嵩んだものと思われますが、週明けからはQE2終了後の動きとなってくるものと思われますが、月末や主要な経済指標の発表を前に持ち高調整の動きが中心となってくるのかもしれません。買戻しなども出てくるものと思われ、指数は底堅さもみられるのだと思います。
個別には前日の引け後に発表した決算で機器販売部門の売上高が横ばいに止まったとしてオラクルが軟調、大幅減益決算を発表したマイクロン・テクノロジーズも売られ、インテルなどハイテク銘柄が軟調、シスコシステムズは大幅下落となりました。投資判断の引き下げのあったコーチも売られ、イタリアの銀行問題が取りざたされたことや金融機関に対する規制強化の問題もあり、JPモルガン・チェースやバンク・オブ・アメリカなど銀行株は軒並み軟調となりました。景気鈍化懸念も根強いことからキャタピラーやGE(ゼネラル・エレクトリック)など景気敏感銘柄も週末の手仕舞い売りに押され、金先物が大幅に下落したことからニューモント・マイニングは大幅下落、パブリック・ゴールドも軟調となりました。
先週末の日本市場は米国株安にも関わらず堅調となりました。特に材料が出たということでもなく、外国人が買い越しと伝えられて売り難かったことや、月末近くの週末ということで手仕舞いの買戻しも入ったものと思われます。これまで売られていたものが買われるというような面もあり、持ち高調整の動きで指数を押し上げたものと思います。週末の手仕舞い売りやヘッジ売りもあったのでしょうが、売り一巡感もあって売りが少なかったのだと思います。
週末の米国市場が軟調となったことから、週明けの日本市場も売り先行となりそうです。為替は米ドルは落ち着いていたもののユーロが軟調となり、信用収縮懸念も根強いので、先週末にかけて堅調となったハイテク銘柄などが手仕舞い売りに押されることになりそうです。月末接近ということで、積極的に持高を増やすというよりは手仕舞い売りが出やすいところでもあり、新たな買い材料が特に出たということでもなく、週末に堅調となったものから売られるような展開になるのだろうと思います。
日経平均は9600円台後半まで上昇したのですが、本日の相場でしっかり先週末の水準を維持しないと改めて9500円〜600円水準での上値の重さを確認することになってしまうのでしょう。9500円台は保てるのでしょうが、まだ9500円〜600円水準で底堅さを確認するというよりは上値の重さ確認するということになってしまいそうです。逆にしっかりと9700円水準まで上昇するとなれば、今度こそ9800円〜900円水準の節目を試すことになるのでしょう。
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