――避難所にはご家族で?
私の住んでいた小高区の家は、海岸から1キロ以上離れていたので、幸い津波の被害には遭わなかった。家族は家内と息子2人。三条市には息子1人と妻、私の3人で来た。もう1人の息子は、南相馬市の原町区の避難所にいてそこから仕事に通っている。三条市の避難所に一緒に来た息子は柏崎市に移転し、今は私と家内の2人でこの避難所に暮らしている。
――避難生活のご苦労は?
市長さんからボランティアさんまで、三条市の皆さんは本当に良くやってくださるので、生活にあまり不自由さは感じていない。私は、4月の一時帰宅の際に自家用車も持ってきたので、移動もできる。
――南相馬市の仮設住宅への転居は?
南相馬市では仮設住宅への入居が既に始まった人たちがいる。鹿島区に500戸くらいと聞いている。当然、津波で家を流された人や高齢者が優先のため、私のような者にはまだ(抽選が)当たる可能性はない。追加で供給されてもまだ足りないのではないか。3000〜4000戸分の希望がある仮設住宅の数は、圧倒的に足りない。私のような家族が入居できるのは、いつになるのか全くメドがつかない。アパートでもあれば、今までの住居の近くに帰りたいと思う。
三条市の皆さんには思った以上に支援をいただいている。しかし、自分には住んでいた家がある。自宅は(津波被害に遭わず)傷んでもいない。できれば、1日でも早く帰りたいと思っている。
仮設住宅供給のメドがつかない、アパートも足りないのであれば、帰る見通しさえつかない。南相馬市周辺の市町村で仮設住宅が余っているとの情報も伝え聞くが、入居できるかは不明で、現地の役所からの情報も足りない。
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