シード・プランニングは7月26日、デジタルサイネージ(電子看板、参照リンク)市場の調査結果を発表、2010年の国内市場規模は前年比53.0%増の938億円となったことが分かった。
同社では「薄型ディスプレイの低価格化やシステムベンダーが使いやすいパッケージソフトを開発したこと、通信環境が整い、自社サーバを持たずに配信ネットワークが利用できるASPサービスが取り入れられたことなどを背景に、初期導入費用や運用コストが実用レベルに達したことが普及を促進している」とコメントしている。
分野別にみると、システム関連市場規模はデジタルサイネージ製品のラインアップが広がったことから、前年比46.5%増の479億円。コンテンツ市場規模は売り場での中小型サイネージの設置が進んだため、販売促進費が伸び、同60.5%増の459億円となった。
今後の市場動向について、シード・プランニングでは前年調査でデジタルサイネージ市場は2015年に1兆円に達すると予測した。しかし、「3月11日の東日本大震災による電力供給不足と節電対応のため、広告用の大型デジタルサイネージを中心として一部のデジタルサイネージが消灯された。広告市場を中心に、電力事情の改善や省エネ製品が投入されるまで、市場の成長がやや鈍化する」(シード・プランニング)と分析。1兆円到達の時期は1年遅れて2016年になると予想した。
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