介護保険のこと、どのくらい知っていますか?

» 2011年07月28日 13時00分 公開
[Business Media 誠]

 誰もが「介護」に直面する可能性があるが、介護に不安を感じている人はどのくらいいるのだろうか。50歳以上の男女に聞いたところ「自身の介護に対して不安を感じている」と答えたのは28.0%であることが、ソニー生命保険の調査で分かった。また「家族に迷惑をかけたくない」という人は54.5%だったが、事前の対策として「経済的準備をしている」のは10.6%、「家族で話し合いをしている」のは4.6%、「民間の介護保険に加入している」のは3.4%にとどまった。

介護に関する内容であてはまるものは? (出典:ソニー生命保険)

 2010年時点で要介護等の認定者の割合は、日本の65歳以上の人口のうち、約何人に1人だと思いますか? 正解は「6人に1人」だが、「6人に1人」と答えたのはわずか5.8%。最も多かったのは「10人に1人」で35.6%だった。また75歳以上の場合でも聞いたところ、正解の「3人に1人」と答えたのは16.3%。最も多かったのは「5人に1人」で25.1%だった。“介護が必要になる確率”は現状よりも甘くとらえられているようだ。

2010年時点で要介護等の認定者の割合は、日本の65歳以上の人口のうち、約何人に1人だと思いますか? (出典:ソニー生命保険)

介護保険の誤解

 介護施設では利用額の1割のほか食費・居住費・日常生活費などは自己負担となっている。このことを知っている人はどのくらいいるのだろうか。「食費・居住費も給付対象」と答えたのは58.2%。また公的介護保険の給付は現金ではなく、現物支給となっている※。しかし「現金給付が受けられる」と誤解している人は53.3%いた。

※支給限度額の範囲内でホームヘルプや訪問介護の介護サービス、もしくはバリアフリー工事・補修費などの実費が受けられる。

 調査結果を受け、ソニー生命保険は「近い将来に介護を必要とするかもしれない世代において現状をやや楽観的に認識し、公的制度に過度な期待を抱いていることがうかがえた。しかし少子高齢化の進む中、長生きのリスクへの対策は不可欠。介護のみならず、今後起こるかもしれないさまざまなことを理解し、イメージし、家族で共有しておくことが大切」としている。

 インターネットによる調査で、50歳以上の男女1000人が回答した。調査期間は3月2日から3日まで

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