私もゲーミフィケーションにまだそんなに詳しいわけではないのですが、最近こうしたトピックを目にすることが増え、「確かに重要度が高まっていくだろうな」と感じています。その理由は2つあります。
1つは、「ソーシャルメディアで大切なのは共有よりも共感だと思う」の記事でも示したように、コミュニケーションにおいて論理的な(左脳的な)ものだけでなく、感覚・感情を刺激する右脳的なものの重要性が高まってきていること。ゲーミフィケーションは決して論理的なものではなく、「何となく」や久保田氏もブログで言うように行動経済学的な不合理性に呼応するものです。
もう1つは、消費行動モデルのAIDMAやAISASの先として「SIPS」が提唱されたことに見られるように、「アテンションをとる」ことが難しく、かつそれだけでは意味を成さなくなってきていることです。
情報過多のこの時代、ユーザーは瞬間的・表層的にしか情報に触れないため、ちょっとアテンションをとってもすぐに離れていってしまいますし、新しい情報に上書きされてすぐに印象が薄くなってしまいます。だから、コミット度合いを「もう一歩」進めてもらうための手法としたゲーミフィケーションが有効なのでしょう。
もちろん、あらゆるサイトやサービスでゲーミフィケーションが進められてしまうと、面倒でうっとうしくなってしまいますが、「真面目な情報提供」「メッセージを伝える」「(よく分からないけど)インタラクティブに」ではなく、勘所を押さえてゲーミフィケーションの手法を導入できるといいですね。ただ、こればかりは社内だけでなく、企画のうまいコミュニケーションプランナーさんにうまく入ってもらわないと陳腐なものになってしまいそうですが。(安田英久)
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