オトコ客目当ての“プリティリーグ”ではなく、クオリティが高いプレミアリーグ。サッカー好きの女子に夢をあたえ、観戦をエンジョイしたい女性を感動させる。女子が女子のプレーをハイレベルで楽しめるエンターテインメント。決して無理ではない。今だってJリーグの観客の40%は女性。なでしこでは70%以上を狙いたい。そのための提案をしよう。
なでしこリーグはJリーグのように地域フランチャイズ制だが、後援企業も地域支援も厚くない現状でのホーム&アウェイは正直キツい。そこで、大相撲の巡業制に似たシステムを導入する。
9チームの各フランチャイズ地域をベースに、ある時は神戸、次は新潟、次は仙台など開催地を巡業する。4〜5試合を1地域で1〜2日で開催。同一スタジアムで昼夜開催や近隣スタジアムで時差開催すれば、サポーターは複数試合をハシゴして澤も丸山も観られる。
無料試合はなくなり、観客収入が増加する。集中開催ならテレビ中継や報道陣の取材もしやすい。映像販売も増やせる。全試合観戦のお得なチケット販売もできるし、地域の商業も潤う。知名度が全国区になったからこそ地方巡業が生きる。チーム数が少ないので、当たりやすい「なでしこtoto」も発売しよう。
施設面では「オトコスタジアムよさらば。“ガールズスタジアム”へようこそ」。スタジアム施設も女子目線で見直す。
女子観客をにらんで、女子トイレを行列ができないほど作る。また、フードサービスも即席麺なんてやめて、ヘルシーでおいしいをテーマにベーグルや五穀米おにぎり、フォーやタイカレー、スイーツをそろえよう。“スポーツファッションモール”もいい。ありきたりなTシャツやタオルではなく、スカーフやミサンガを売ろう。
巡業ではもちろんサッカークリニックを開催する。そこでは、あのアウトサイドボレ―を生み出した“神の足”の真髄を教えるのだ。あのゴールで全国の少女数百人が「サッカーをやろう」と誓った。その瞳の火を絶やさないよう、ニアへ走り込んだ神の技を教えよう。有名選手のマネがサッカーの原点なのだ。
なでしこ収益化のポイントは「女子のことは女子でやろう」。オトコ目線ではマーケティングも汗臭くなる。だが、日本女子サッカーリーグ協会の理事や委員は半分以上が男性。上部団体の日本サッカー協会に至っては現在ゼロ(以前は伊達公子さんがいた)。
女子サッカー大国の米国に追いつき追い抜くため、そのカギとなるのは米国を知る澤穂希しかいない。ダイレクトボレーのような、とてつもないことをサッカー普及でもやってほしい。お願いします!
以前の記事「若者よ、ストップモーションから抜け出そう!――夢を応援基金CM」で触れた被災地学生の学費支援の奨学金支給が決定しました。2400人の応募者のうち、被災状況や経済的困窮の高い生徒1097人に支給されるということです。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PRアクセスランキング