欧州問題が燻ってユーロが安く、米国株安もあって軟調な展開清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年12月14日 15時30分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 8519.13円 ▼33.68円
売買高 15億1725万株
売買代金 9186億7000万円
値上がり銘柄 437銘柄
値下がり銘柄 1113銘柄
騰落レシオ 101.34% △2.98%

日経平均

欧州問題が燻ってユーロが安く、米国株安もあって軟調な展開

 米国株が軟調となったことやユーロが安くなったことなどから売り先行となりました。ただ、節目とみられる8500円水準ということや外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)が株数は売り越しながらも金額は買い越しと方向感がないこともあり、寄り付きの売りが一巡となった後は下げ渋り、小動きとなりました。下値を確認してもユーロに変化はなく、買い戻しを急ぐような動きも、売り直すような動きもなく手掛かり難という感じで閑散小動きとなりました。新規の大型上場として注目されたゲーム株も芳しい動きではなく、ゲーム関連株が盛り上がるということもなく、指数は方向感に乏しく小動きでした。

 後場に入っても8500円水準で非常に狭い範囲での動きとなりました。引けを意識する時間帯になっても持高調整の売り買いを急ぐでもなく、為替に変化がみられるでもなく、先物に仕掛け的な売り買いが入るようなこともなく、方向感はありませんでした。結局最後は持高調整の売り買い交錯となりましたが、方向感がみられるということでもなく節目とみられる8500円水準での引けとなりました。

 小型銘柄も冴えない動きとなるものが多くなりました。特に材料で売られているというよりも値動きの悪さを嫌気して手仕舞い売りに押されるという感じでした。東証マザーズ指数とジャスダックTOP20は大幅下落、二部株指数と日経ジャスダック平均はほぼ横ばいとなりました。先物もまとまった売り買いは散発的にみられるものの、特に方向感がみられるということもなく、指数を動かすような場面もありませんでした。目先の小口の売買と持高調整の売り買いだけということで狭い値幅での動きに終始していました。

 毎日毎日、寄り付きだけという感じで、海外市場動向に振らされて寄り付いた後はほとんど動きはみられません。昨日のように日銀のETF(上場投資信託)買いが入ると少し動きがみられるようなこともあるのですが、日中の動きは目先の需給に振らされているだけという感じです。ただ、売り難さがみられることや買い直しの動きなどをみていると底堅さを確認しているような感じで、底堅さを確認しつつどこかで水準訂正などもあるのかもしれません。

テクニカル分析

日経平均

 本日も値動きがなく相変らず大きなもみ合いのなかでの動きが続いているということなのでしょう。遅行線が日々線に押されながら下落トレンドとなっていますが基準線の下落も止まるところで、日々線が基準線にサポートされて底堅さはみられるものと思います。

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