3連休を控えた手仕舞い売りに押されて軟調清水洋介の「日々是相場」夕刊(2/2 ページ)

» 2011年12月22日 15時30分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]
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明日の相場雑感

 米国株はまちまち、為替も落ち着いていたのですが、3連休を控えた週末ということで日本市場は売り先行となりました。ただ、持高調整の売り買いが中心となる相場で外国人も株数では買い越し、金額では売り越しと売り買いの偏りもみられず、寄り付きの売り買いが一巡となった後は「閑散小動き」となりました。日経平均は寄り付いてから30分程度上下10円の値幅もないという状況でしたが、その後は手仕舞い売りが徐々に嵩んでじり安となり、大きく下げることもなかったのですが、冴えない展開となりました。

 3連休を控えた週末というだけではなく、クリスマス休暇と言うこともあり引き続き「閑散小動き」といった状況となりました。相変わらず閑散としたなかで訳もなく売られてしまう銘柄などもみられ、ファンダメンタルズなどを無視した格好で毎日上げ下げしているような感じです。先日もこのコラムで述べましたが、毎日の値上がり上位銘柄や値下がり上位銘柄を見ても、理由を探すのが難しいというものが多く、目先の需給要因だけで右往左往しているという印象です。

 しかも手掛かりに乏しいところでは特にたいした材料でもないのに、敏感な反応となり、大きな値動きとなるものだから一生懸命材料を探してたいした材料でもないことをさも大変なことかのようにコメントする向きも多いと思います。上海株が高いから高いとか、全く関連がないようなことをまことしやかに述べる向きも多く、本当のところをしっかりと見極めておかないとどうでもないことで右往左往することになりそうです。

 例えば、VIX(恐怖)指数などというものを手掛かりにする向きも多いのですが、VIX指数が高いから相場が大きく下がるということが言われますが、本当は逆に相場が大きく下がるからVIX指数が上がるということなのです。一昔前も新月で買って満月で売ると良いなどということがいわれたこともありますが、周期的な意味でいうのはいいのですが、満月だから高いとか新月だから安いとかいうことも一概には言えないと思います。このようなジンクスや迷信めいた話を堂々と新聞や雑誌で述べられていることもあり、こうした話に惑わされないようにすることも大切だと思います。

清水洋介氏のプロフィール

慶應義塾大学法学部卒。1983年に大和證券に入社、以来、マネックス証券、リテラ・クレア証券で相場情報などに携わってきた。営業やディーラーの経験を基に、より実戦に近い形でのテクニカル分析、市場分析に精通している。日本証券アナリスト協会検定会員、日本テクニカル協会会員。著書に『江戸の賢人に学ぶ相場の「極意」 』 (パンローリング)、『儲かる株価チャート集中セミナー』(ナツメ社)。清水洋介の「株式投資の羅針盤


※掲載されている内容は、コメント作成時における筆者の見解・予測であり、有価証券の価格の上昇または下落について断定的判断を提供するものではありません。
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