日本株は持高調整の買い戻しもあって下げ渋り、底堅い展開清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年12月29日 15時30分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 8423.62円 ▼16.94円
売買高 10億0741万株
売買代金 5754億3900万円
値上がり銘柄 5336銘柄
値下がり銘柄 936銘柄
騰落レシオ 98.03% ▼2.10%

日経平均

米国株は大幅下落だが、日本株は持高調整の買い戻しもあって下げ渋り、底堅い展開

 欧州金融不安が再燃、米国株が大幅下落となったことやユーロが安くなったことから売り先行となりました。ただ、米国株のように大きく戻していなかったことや売り飽き気分も強まっていることから、持高調整の売り買いが交錯する相場のなかで下げ渋り、底堅い展開となりました。寄り付きの売りが一巡となった後もユーロ安に振れる場面で下値を試すような動きもみられましたが、外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)が引き続き買い越しと伝えられたこともあって底堅く大きく下げることもなく、下げ渋りとなりました。

 昼の時間帯に先物の買戻しを主体に戻り歩調となる場面もありました。ただ、積極的に買い上がるだけの材料もなく、今度は米ドルが売られると手仕舞い売りが嵩んで戻りも一服となってしまいました。結局、持高調整の売り買いに大きな偏りもなく、積極的に持ち高を増やすような動きもなく、指数は小動き、最後は買い戻しも入り下げ幅縮小となりましたが、戻りきらず軟調な引けとなりました。「掉尾の一振」は期待されるものの先をみて買い上がることもなく、相変わらず「閑散小動き」となりました。

 小型銘柄は幕間つなぎ的に買われるものもみられ、まちまちとなりました。米国株安の影響がみられるということもなく、年末の持高調整と目先の値動きだけを頼りに底堅い堅調なものも多くみられました。東証マザーズ指数はほぼ横ばい、二部株指数は小幅高、日経ジャスダック平均とジャスダックTOP20は堅調となり、主力銘柄に比べると堅調な動きとなりました。先物はまとまった持高調整の売り買いが散発的にみられ、為替の動きに絡んだ目先筋の売り買いとあいまって指数を押し上げる、あるいは押し下げるような動きもあったのですが、先をみての売り買いということでもなく、大きく方向感がみられるということはありませんでした。

 年末の「掉尾の一振」を期待する動きや「閑散に売りなし」ということで買戻しを急ぐような動きもあって、米国株安、ユーロ安の割には底堅くなりました。明日も「掉尾の一振」を期待する動きもみられ、大きく下げることはないと思われますし、年初の大発会も「今年こそは」というような印象から売り難くなってくるのではないかと思います。もちろん、欧米での金融不安や景気動向に左右されるのでしょうが、年末年初は「特別な」動きとなる可能性もありそうです。

テクニカル分析

日経平均

 基準線を割り込んで下値を試す格好となりましたが、遅行線が日々線にサポートされる格好で下げ渋りとなりました。RSIはまだ下値余地もあって下落気味なのですが、ストキャスティックスは底値圏からの上昇が続いており、底堅さを確認しながら戻りを試すようなもみ合いが続きそうです。

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