米国市場は大幅下落となったのですが、米国株高の時にも日本市場はついていけなかったように、本日の日本市場も底堅い展開となりました。寄り付きから売り先行となったのですが、売り急ぐ動きもなく、外国人も相変わらず買い越しと伝えられたこともあり、寄り付きの売りが一巡したあと売り直されるような場面ではしっかりと買いが入り指数を下支えすると言う展開でした。個別の材料に反応する動きはあるものの、相場全体の方向感は見られず、相変わらず「閑散小動き」となりました。
昨日、何気なくテレビを見ていると日本国際のデフォルト、日本の破綻は3〜4年のうちに間違いなく起こるというようなことを言っている外国人がいました。それに同調する日本人もいたのですが、危機感を煽るのが目的と思えるようなことであったのが気になりました。確かに日本の債務残高は「天文学的」ともいえる数字であり、大変な数字で、破綻を懸念することもわかるのですが、だからどうするということもなく、単に増税をするための根拠を欲しがっているような面もみられました。
欧州での金融不安どころではないといい、将来はインフレになり円の価値もなくなるから大変なことになると言っているのですが、デフレから脱却し、インフレになれば逆にうまくお金の回転が効いてくるのではないかと思います。今の日銀のスタンスなどもインフレで企業業績が良くなるよりも企業業績が悪くてもデフレである方がいいかのようなスタンスですが、バブルがはじけてから20年近くたって未だにデフレが続いているというのも異常なことではないかと思います。
昔の「狂乱物価」や「バブル」が懸念されてインフレにするというよりも本格的にデフレからの脱却が考えられないのであれば未だに「羹に懲りて膾を吹く」ということであり、日本の債務残高も減りようがないと思います。思い切ってバブルを生じさせるような施策がここでは必要なのではないかと思います。お金を滞留させることなく、回転させることでお金が増えていくというようなシステムにすれば、景気も良くなってくるのだと思います。
慶應義塾大学法学部卒。1983年に大和證券に入社、以来、マネックス証券、リテラ・クレア証券で相場情報などに携わってきた。営業やディーラーの経験を基に、より実戦に近い形でのテクニカル分析、市場分析に精通している。日本証券アナリスト協会検定会員、日本テクニカル協会会員。著書に『江戸の賢人に学ぶ相場の「極意」 』 (パンローリング)、『儲かる株価チャート集中セミナー』(ナツメ社)。清水洋介の「株式投資の羅針盤」
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