<日経平均>8385.59▼62.29
<TOPIX>727.15▼6.32
<NYダウ>12471.02△21.57
<NASDAQ>2724.70△13.94
<NY為替>76.75▼0.12
ECB(欧州中央銀行)が慎重な景気見通しを示すなかで米新規失業保険申請件数や米12月の小売売上高が期待されたほど好転していなかったことから売り先行となり軟調な展開となりました。ただ、懸念されていた欧州各国の国債入札が順調ということで買い戻しも入り、米国経済指標も期待されたほどではなかったにしても依然として好調な数字となったことなどから買い直され堅調となりました。
欧州金融不安は根強いものの米国景気の動向は引き続き堅調となっているようです。米GDP(国内総生産)の6割〜7割を占める個人消費のその半分を占めるといわれる年末商戦(11月〜12月の小売売上高)は過去最高となり、これまで予想されたものを上回っているという状況で決して米国の景気は悪くないといえるのではないかと思います。ここから決算発表も本格化してくるなかで、金融機関の決算など懸念されるものもあるのですが、好調な決算がいくつか示されるような展開になれば、株価もさらに上値を試すことになると思います。
個別にはターゲットが自社株買いを発表して堅調、キャタピラーやデュポン、GE(ゼネラル・エレクトリック)といった景気敏感株が堅調でアルコアは大幅高となりました。インテルやIBM、アップルといったハイテク銘柄は手仕舞い売りに押されて軟調となり、欧州金融不安が一服となったことでバンク・オブ・アメリカは軟調となったもののシティグループやJPモルガン・チェースは堅調、金融株は総じて堅調となりました。原油価格が軟調となったことでエクソン・モービルなど石油株が売られ、金価格が堅調となってパブリック・ゴールドなど金鉱株が買われるというように素直な反応となっていました。
昨日の日本市場は米国株高にも関わらず円高傾向を嫌気する動きや持ち高調整の売りが嵩んで売り先行となりました。相変わらず方向感に乏しい展開でしたが地震で売り急ぐ場面も見られるなど買い気に乏しく閑散とした相場展開となりました。外国人も引き続き株数は売り越し金額は買い越しと持ち高調整の売り買いだけという格好で、材料への反応も鈍く、目先の需給に振らされながら冴えない展開となりました。
米国株が引き続き堅調となったのですが、依然として世界的な景気鈍化懸念や欧州金融不安、そして円高懸念が根強く、相変わらず方向感に乏しい冴えない展開となりそうです。積極的に買い上がるだけの材料にも乏しく、週末ということもあって積極的な売り買いというよりは目先の持高調整や手仕舞いの売り買いが中心となり、目先の需給に振らされる可能性はあるものの、しっかりとした方向感がみられるということもないと思います。幕間つなぎ的に低位株が引き続き賑わうのでしょうが、売られすぎの修正など手仕舞いの売り買いが中心で売られたもの買われ、買われたものが売られるということではないかと思います。
引き続き日経平均は8400円台前半を中心とした動きではないかと思います。オプション・先物のSQ(特別清算指数)の算出も特に波乱はないと思われ、8400円を割り込むと買われ、上回ると売られるという展開となりそうです。少し先をみても、欧州金融不安というよりもユーロ安が止まるということでもないと節目とみられる8500円〜600円水準を抜け難いと思われ、まだまだ狭い範囲での動きが続くと思われます。内部要因で個別企業の決算動向などを気にするのはもう少し後になって来ると思います。
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