コラム
» 2012年01月16日 11時45分 UPDATE

短期集中連載・mixiはどこへ行く?:最終回 1500万人を満足させることは可能か――問われる「ネットベンチャーの雄」の舵取り (4/7)

[まつもとあつし,Business Media 誠]

mixi meetupへの期待とmixi版API解放の行方

 やや唐突だが、ここでFacebookについてのWikipedia項目から一節を引用する。

 「Facebookのカスタマイズ性は、プレーンテキストのみに対応しているが、Ajaxに対応していたり、自分の好きなアプリケーションを選択して追加できたりするなど、最新の技術に対応している。これらアプリケーションは、Facebookが開発したものよりも、一般のユーザが開発したものが多い。一般ユーザが様々なアプリケーションを開発し、Facebookのツールとして公開できることで、Facebookはそれ自身が持ち備えている性能を超えてサービスを提供することができる」

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 先に示した図をもう一度見てほしい。もともと日記をベースとして始まったmixiは、ユーザー数の増加と、それに伴う広告ニーズに応えるため、さまざまな機能を追加していった。2009年からは、TwitterやFacebookといった海外サービスの日本進出を横目でにらみながら、それぞれに対応する機能を付け加えて行くことになる。Facebookのウォールに呼応するような、UIの度重なる改良もその一環だ。当然それらのサービスの開発・運用には人的、技術的リソースが級数的に必要となっていく。2006年の上場はその資金供給を支えつつも、右肩上がりの成長を株主から求めるプレッシャーとなっている面もあるだろう。

 先にWikipediaの一節を紹介したように、APIの開放はFacebookの大きな特徴の1つだ。国内最大手のmixiも、同様の方針を後を追うように採用したのは、この多様かつ増大していくニーズを、外部のリソースを活用して解決していくことを狙ったものだ。そして、それを利用してプラットフォームに参加するサードパーティにももちろん利益(富の分配)がもたらされるべきものだ。2010年9月10日に開催された「mixi meetup」に幅広い関係者が注目し、終日多くの参加者が詰めかけたのには、こういった背景があった。

ay_mixi04_06.jpg 昨年、芝公園のザ・プリンスパークタワー東京で行われた「新プラットフォーム発表」。たくさんの人たちが詰めかけ、出席者は3000人を超えた。熱気に包まれる会場では、DeNAモバゲーなど国内大手との提携が立て続けに発表された

 mixi meetupでは、「イイネ!」や「チェック」といった新機能、そしてソーシャルアプリの大幅拡充を目指したAPI仕様の開放、それまでは直接の友人関係内でしか認められなかった対戦ゲームの範囲拡大(これをmixiでは「全国大会」と呼んでいた)、アプリ審査の迅速化など、魅力的な施策が発表された。実は筆者自身も、その枠組みを活用したある企業のソーシャルアプリプロジェクトに参加し、これまでとは異なる、プラットフォームとしてのmixiの可能性を目の当たりにすることになった。

 mixi meetupから1年以上が経った。ここで示されたオープン化、mixiのプラットホーム化はうまくいったのだろうか?

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