→第1回 mixiを使っているのは誰なのか、そして新インタフェースの理由
→第2回 サービス開始から2カ月、「mixiページ」は今どうなっているのか
→第3回 足あと廃止は改悪なのか、進歩なのか――ユーザーコミュニケーションの重要性
→最終回 1500万人を満足させることは可能か――問われる「ネットベンチャーの雄」の舵取り
いま、mixiはものすごい勢いで変わりつつある。
2011年、mixiが力を入れて取り組んでいるのがユーザーインタフェース(以下、UI)変更だ。5月11日にスマートフォン用UI(mixi touch)を、9月7日にケータイ用UI(mixiモバイル)のUIを変更。PC版のUIについても10月12日から順次変更を行っており、2011年度中には全ユーザーが新UIに変更されるという。
Web版mixiだけでなく、スマートデバイス用アプリも次々にリニューアルを行い、新UIへの変更を進めている。iPhone用アプリ(2008年7月リリース、現在のバージョンの元になっているのは2011年3月スタートの更新版)、Android用アプリ(2010年12月24日リリース)はこまめにアップデートを行っているし、9月21日にはWindows Phone用アプリ、10月5日にはiPad用アプリをリリースした。
ここで挙げたすべてのUIは、端末特性に合わせて最適化した部分はあれど、基本的には共通の思想に沿った設計になっている。
右の図は、ケータイからアクセスしたmixiモバイルの画面だ。アイコンや更新情報など自分についての情報の下、1〜3の部分が新UIのポイント。友人についての情報が3ブロックに分かれており、上から(1)友人の発言(2)友人のコンテンツ更新(3)友人の動き、となっている。
新UIに共通するコンセプトとして、まずリアルタイム性が高い情報(=急いで読みたい)を上に置き、次に情報量やマイミクの「感情」が多く含まれるもの(=ゆっくり落ち着いて読みたい)をまとめる、という方針で情報が整理されている。
(1)で表示される「友人の発言」は主にmixiボイス(Twitterに似た短いつぶやき)だ。このほかコメント付きのmixiチェック(ニュース記事などのクリップ機能)、チェックイン(位置情報)、mixiページへのコメントがここに入る。(2)「友人のコンテンツ更新」は日記、写真、カレンダーなど。瞬間的な気持ちや情報ではなく、まとめて近況を報告するタイプの更新情報がここに並ぶ。(3)は「友人の動き(アクティビティ)」。友人が何をしたか、という情報を集めた部分で、mixiアプリを始めたり、mixiページをフォローしたり、新しく友人が増えたりするとここに表示される。
冒頭に挙げた通り、Web版の3種類の画面(PC、モバイル、スマートフォン)と各種スマートデバイス用アプリ(Android、iPhone、iPad、Windows Mobileなど)で一斉にUI変更をするには、非常に労力が必要になる。しかもどんなサービスであれ、使い慣れたUIを変更すればユーザーから「前のほうがよかった(慣れていた)」という声が上がることは避けられない。それでもなぜ、mixiは優先度を上げて新UIへのリプレースを進めているのだろうか?
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