ダウ平均は堅調だが、ナスダック指数は冴えない展開清水洋介の「日々是相場」朝刊(1/2 ページ)

» 2012年01月23日 07時00分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

<日経平均>8766.36△126.68

<TOPIX>755.47△14.79

<NYダウ>12720.48△96.50

<NASDAQ>2786.70▼1.63

<NY為替>77.00▼0.09

好調な決算発表を受けてダウ平均は堅調だが、ナスダック指数は芳しくない決算発表で冴えない展開

 欧州金融不安の影響も少なく、個別企業の決算動向に反応して指数が振らされた格好となりました。IBMやマイクロソフト、インテルなどが好決算を発表、大幅高となったことでダウ平均を押し上げました。IBM1社で61ドル指数を押し上げたということです。好調な決算発表に素直に反応、中古住宅販売も期待されたほどではなかったのですが、順調に回復しており、特に材料視されることもなく、企業業績に反応し、週末の買い戻しも入ってダウ平均は堅調、ナスダック指数は芳しくない決算に引きずられる形で軟調となりました。

 個別企業の決算に敏感に反応しています。好調な決算を発表するものが多く、景況感も改善、欧州金融不安も一服となり、中国など新興国の景気鈍化懸念も薄れて来ているということで好調な決算も先行きに対する懸念から売り材料とされるということではなく、楽観的な見方となって上値を試すという格好となっているものと思います。決算動向に相場全体が敏感に反応する相場が続きそうです。

 個別には好調な決算を発表したIBMやマイクロソフトが大幅高、インテルも堅調となり、HP(ヒューレットパッカード)なども買われました。欧州金融不安が一服となっていることや比較的好調な決算がみられるということでバンク・オブ・アメリカやJPモルガン・チェースなど金融株も高くなりました。好調な決算に反応してシュルンベルジェが上げ、シアーズ・ホールディングスは事業運営の不透明感が薄れたことで大幅高となりました。芳しくない決算を発表したGE(ゼネラル・エレクトリック)は横ばい、予想を下回る決算を発表したアメリカン・エキスプレスは軟調となり、キャタピラーやアルコアも手仕舞い売りに押されて軟調となりました。

本日の相場

日経平均

 先週末の日本市場は米国株高やユーロ高を好感、週末の手仕舞い、持高調整の買戻しを急ぐ動きもあり大幅高となりました。外国人も買い越しと伝えられて買われ、買い先行となったあとも値持ちのいい地合いが続き、主力銘柄への買い戻しを急ぐ動きもあり高値圏で引けるものも多く、ほぼ全面高という感じでした。売買高も多く持高調整の売り買いが交錯しながら指数を押し上げたという感じです。先物にもまとまった買戻しなどもみられ指数を押し上げる場面もありました。

 本日の日本市場は米国株がまちまちとなったことや再度円高気味となったことなどから上値の重い展開となりそうです。割安感を見直す動きもあるのかもしれませんが、先週末の大幅高の反動や今週の米FOMCや中国の春節を控えて動き難くいったん上値の重さを確認しての調整となるのではないかと思います。世界的な景気鈍化懸念が薄れたことで売られ過ぎの訂正は続くと思われ、主力銘柄などの買戻しが続けば指数は意外高となる可能性もありそうですが、主力銘柄があげ一服となり、幕間つなぎ的に復興需要関連銘柄などが再度物色されることになりそうです。

 節目とみられる8500円〜600円水準を抜けてきたことで今度は8800円〜900円水準の上値を試すことになるのでしょう。ただ、本日のところは先週の大幅高の反動などから逆に8500円〜600円水準を固めるように8700円台での底堅さを確認することになるのだと思います。目先的にも8500円〜600円水準での底堅さを確認してからはじめて8500円〜600円水準を下値、8800円〜900円水準を上値とするもみ合いとなってくるのでしょう。

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