世間を騒がせたオリンパス問題も、上場廃止を免れたということで一応の落ち着きを見せたというところでしょうか。長年の粉飾を暴いたマイケル・ウッドフォード元社長には再び経営側に戻ってほしかったのですが、それがかなわず残念です。
オリンパスの第三者委員会が2011年末に公表した報告書では、「悪い意味でのサラリーマン根性」なんて言葉が出てきました。一部の古い日本企業の体質には、まだまだ改善しなければならない部分がいっぱいありそうに感じられます。この事件を契機に、日本企業も適切な情報開示をして、投資環境が良くなるよう願ってやみません。
そんなワケで、オリンパス元社長のマイケル・ウッドフォード氏は投資家の王子様なのかもしれません。各企業を渡り歩いて、いろいろ負の部分を暴いていってくれたら、後の時代になって『裸の大将』みたいなハートフルなストーリーになりそうなのになぁ(スリルとサスペンスあふれるストーリーかも……)。
まだまだビジネス界は男社会なので“王女様”は見当たりそうにないのが残念なところです。
著者プロフィール:雄山スズコ
漫画家兼投資家。政治経済ジャンルに主に生息。2004年から投資を始める。中国株、日本株、各種外貨資産などさまざまな金融商品で痛手を負うが、こりずに挑戦中。著書に『政治萌え!〜国会ゆるゆる観察日記』(司書房)。2008年3月〜2011年12月に日本経済新聞紹介サイト「nikkei4946.com」で4コマ&コラム「まんがで見るキーワード」を連載。公式サイト「桃熊薬局」。著作一覧はこちら。コミティア参加情報:2月5日(日)と-20a。
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