2011年3月11日に発生した東日本大震災から、1年が経とうとしている。被災地で今も生活する人々は、復興状況についてどのように感じているのだろうか。
セルコホームの調査によると、東日本大震災の被災地(青森県、岩手県、宮城県、福島県、茨城県)に住む人たちに「被災地復興は着実に進んでいると思う?」と尋ねたところ、「当てはまる」は57.7%と「当てはまらない」の42.3%を上回っていることが分かった。しかし県別にみると、福島第一原子力発電所の事故が発生した福島県では、「当てはまらない」が52.5%と「当てはまらない」の47.5%を上回った。
また、「被災地を離れず地元で生活を続けたいという被災者の気持ちが理解できる」という割合は91.2%だった一方、「津波で被災した地域への住宅建設は、将来の大地震発生を考慮して制限した方が良いと思う」も81.4%。セルコホームでは「地元にとどまりたい気持ちを理解しながらも、津波の被害にあった地域の住宅建設に慎重な意見がうかがえた」とコメントしている。
「これからの被災地の復興で何が優先すべき課題だと思いますか?」と聞くと、最も多かったのは「雇用」で78.8%。以下、「原発事故の収束や被害補償、放射性物質の除染」が64.0%、「住宅」が60.9%、「心の傷のケア」が58.9%で続いた。
男女別にみると、どの項目でも女性の方が割合が高くなっていたが、特に「心の傷のケア」では男性より20.6ポイントも高かった(男性48.6%、女性69.2%)。
インターネットによる調査で、対象は青森県、岩手県、宮城県、福島県、茨城県に住む15〜69歳の男女2000人(男性1000人、女性1000人)。調査期間は1月6日から11日。
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